初エントリーから3年。ようやく掴んだSFフル参戦のチャンス、阪口晴南【2021年SFドライバー紹介】

 2021年シーズンの全日本スーパーフォーミュラ選手権は4月3〜4日に富士スピードウェイで開幕を迎える。第1戦を前に、2021年シーズンを戦うスーパーフォーミュラのドライバーたちのこれまでのレースキャリアやドライバーとしての特徴などを紹介する。今回は今季フル参戦デビューを迎える阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)だ。

 2021年に念願のスーパーフォーミュラへのレギュラー参戦を果たす阪口晴南。スーパーGTやスーパー耐久などで活躍する阪口良平の甥である。レーシングカートで活躍し、2015年には鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)を首席で卒業。それ以降はホンダの育成ドライバーとして、全日本F3選手権に参戦してきた。

 2018年の第2戦にはTEAM MUGENからスポット参戦を果たし、予選でもルーキーらしからぬ速さをみせたが、決勝は悪天候で中止となり、デビュー戦を走れないまま終わるという不完全燃焼なかたちとなった。

 その年は全日本F3選手権にも参戦し、表彰台に絡む走りも見せたが、ランキング4位で終了。ここでホンダの育成から外れることとなり、全日本F3のフル参戦チャンスも絶たれてしまったが、2019年はK-tunes RacingからスーパーGTのGT300クラスにフル参戦し、開幕戦岡山と第3戦鈴鹿で2勝を記録。そういった活躍もあり、TOM’Sからも全日本F3にスポット参戦を果たすなど、周囲の評価は徐々に上がっていった。

 2020年にはB-MAX RACING TEAMから全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権にフル参戦し、4勝を挙げる活躍でランキング2位を手にした。さらにル・マン24時間レースに参戦した兼ね合いで欠場を余儀なくされた山下健太(KONDO RACING)の代役としてスーパーフォーミュラの第2戦岡山に代役参戦を果たしたが、決勝のフォーメーションラップ中にクラッシュを喫してしまい、レースを戦うことができずに終わった。

 それでも、スーパーフォーミュラ・ライツでの安定した速さなどが評価されて、今年はP.MU/CERUMO・INGINGのレギュラーシートを獲得。前年のルーキーテストから積極的に走り込み、開幕戦に向けて準備を進めている。同じく今季フル参戦デビューを果たす宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)とともに、目が離せない存在となりそうだ。

■スーパーフォーミュラ:2020年シーズン戦績

出場:1回
優勝:0回
2位:0回
3位:0回
ポールポジション:0回
エンジン:トヨタ
獲得ポイント:0
獲得有効ポイント:0
ランキング:-位

阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2021年スーパーフォーミュラ富士公式テスト 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

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