オキナグサ里山に彩り 高岡・和石地区

宮崎市高岡町・和石地区で見頃を迎えたオキナグサ

 希少植物が群生する宮崎市高岡町・和石(よれし)地区でオキナグサが見頃を迎えている。頭を垂れるように咲く赤紫の花と、種子から白い毛が広がる愛らしい姿が里山に彩りを添えている。
 オキナグサはキンポウゲ科の多年草で、県版レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている。同地区では野原などに自生しており、住民でつくる和石地区田園の景観を守る会(前田律雄会長)が雑草を刈り払うなど保全活動に取り組んでいる。花は今月中旬ごろ、その後の白い綿毛に覆われた姿は今月末まで楽しめる見込み。
 毎年恒例の観察会は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、2年連続で中止となっている。
 前田会長(73)は「地域では高齢化がどんどん進んでいる。希少植物が育つ里山の風景に関心を高めてもらい、地元の活性化につなげられれば」と話している。

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