大谷翔平の「7つの驚異的な事実」 MLB公式サイトが特集

日本時間4月6日、全米中継された大谷翔平(エンゼルス)の投打にわたる活躍に全米が熱狂した。20世紀以降、「2番・投手」でスタメン出場したのは1902年のワッティ・リーと1903年のジャック・ダンリービーの2人だけ。「2番・投手」でのスタメン出場は、実に118年ぶりとなる珍事だったのだ。メジャーリーグ公式サイトのサラ・ラングスは大谷が「2番・投手」で出場した試合から「7つの驚異的な事実」を紹介している。

【1】この試合で大谷は101マイルの速球を投げ、初速115.2マイル・飛距離451フィートの本塁打を放った。それぞれの数字だけを見ても素晴らしい記録だが、同じ試合で100マイル以上の速球を投げ、初速110マイル以上の打球を放ったのは、スタットキャストが導入された2015年以降では大谷が初めて。ちなみに、打球の初速のハードルを105マイルまで下げると、ノア・シンダーガード(8度)とアロルディス・チャップマン(1度)の2人が過去に記録している。

【2】同じ試合で100マイル以上の速球を投げ、初速100マイル以上の本塁打を放ったのは、大谷以前にはシンダーガード(3度)だけだった。ちなみに、シンダーガードは3度のうち、2016年5月11日の試合では初速100マイル以上の本塁打を2本打っている。

【3】大谷は100マイル以上の速球を9球投げたが、ピッチ・トラッキングが開始された2008年以降、エンゼルスでは2番目に多かった。ちなみに、最多は2008年6月25日にアービン・サンタナが記録した10球。2008年以降、エンゼルスで100マイル以上を計測した先発投手はサンタナと大谷の2人だけである。

【4】大谷は自己最速タイの101.1マイルを記録。先発投手では今季メジャー最速となった。また、本塁打の初速115.2マイルも今季の全本塁打のなかで最速。ただし、本塁打の初速は日本時間4月6日にツインズのネルソン・クルーズ(116.6マイル)によって更新された。

【5】大谷の球速101.1マイルと打球の初速115.2マイルはともに試合に出場した全選手のなかで最速だった。スタットキャスト導入後、1人の選手が両部門でトップに立ったケースはこれで11度目。最後に達成したのは2019年5月29日のシンダーガード(球速100.4マイルと打球の初速108.4マイル)だった。

【6】大谷の本塁打は今季最速だっただけでなく、投手が放った打球としては、2017年にマディソン・バムガーナーが放った112.5マイルの本塁打を上回る新記録となった。また、スタットキャスト導入後、エンゼルスの選手が放った最速の本塁打でもある。

【7】上記6つはスタットキャストに関する記録ばかりだが、最後に歴史的なスタッツも紹介しておく。ア・リーグでDH制が採用されたのは1973年からであり、ア・リーグの先発投手がア・リーグのチームを相手に本塁打を放ったのは、1972年シーズン最終日のロリック・ハリソンが最後だった。よって、大谷はDH制導入後、ア・リーグのチームを相手に初めて本塁打を放ったア・リーグの先発投手ということになる。また、20世紀以降、打順1番または2番でスタメン出場した投手が本塁打を放つのは史上初の快挙だった。

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