今季初「伝統の一戦」で阪神が巨人に〝消化不良〟の7回降雨コールド勝利

阪神勢が挨拶する中、原監督(右)は球審を〝事情聴取〟

今季初の〝伝統の一戦〟は天も味方し、虎が逃げ切った。阪神が6日の巨人戦(甲子園)に臨み、7回降雨コールドで6―2と勝利を飾った。

試合開始前から降り続いた雨により、甲子園の内野の土は序盤からぬかるんだ状況。とくに阪神・西勇、巨人・サンチェスの投げ合いで始まったマウンド付近は、投球時の踏ん張りにより土の掘れ具合がひどく、両先発が時折「タイム」をとって審判を通じ、マウンドの整備をグラウンドキーパーに懇願したほど。とにかく厳しいコンディションに終始した。

猛虎打線は2回以降、投球が不安定になった巨人・サンチェスの乱調を見逃さず、梅野の2本の適時打などで3回までに大量6点を奪う。このリードをエース・西勇が「天候が悪く、足元も難しかった」と苦闘しながらも巨人打線を7回まで2失点に抑え、今季初勝利を飾った。

振り続く雨はマウンド以外にも影響を及ぼし、再三に渡って一塁から三塁までの各塁上付近にも土が入れられた。試合は7回を終えた後、審判団が協議し「ゲームセット」を宣告した。

試合終了となった直後、追いかける立場の巨人・原監督が宣告後、ベンチを出て球審に〝事情聴取〟するひと幕もあった。今年最初の伝統の一戦は、やや消化不良で終える形となった。

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