【高校野球】打倒・二松学舎大付、打倒・東海大菅生! 佼成学園、雪辱の夏へ“リハーサルの春”

ベンチから試合を見守る佼成学園・藤田直毅監督【写真:川村虎大】

春季東京都大会2回戦で修徳に8回コールド勝ち、3回戦は二松学舎大付が相手

高校野球の春季東京都大会2回戦が6日に行われ、江戸川区球場では、佼成学園が修徳と対戦した。2点を追う7回に相手のエラーで追いつくと、4番の上原が勝ち越しの2点本塁打。2時間20分を越えた段階で試合を打ち切る規定により、9-7で8回コールドで勝利した。

悔しさをバネにした逆転勝利だった。初回に5点を先制するも、その裏に7失点。その後は、2回から登板した修徳のエース・床枝を攻略できないでいた。互いのスコアボードに「0」が並ぶ展開で、再び試合が動いたのは7回だった。相手のエラーで同点に追いつくと、なおも2死一塁の場面で右打席の上原が放った打球は逆方向へ。値千金の決勝弾で、2019年秋に敗れた修徳へリベンジを果たした。

3回戦の相手は二松学舎大付。藤田直毅監督は試合前、同球場で行われていた二松学舎大付-駒大高戦をナインに見せた。「打撃、走塁全てにおいて私たちが目指す野球ができていますよね。選手たちには見て学んでほしいと言いました」と、技術の吸収を促す。昨秋の対戦では0-12と圧倒的な差を見せつけられたが、藤田監督はチャンスだと考える。「自分たちも打撃が上向きに来ている。やっちゃいけないことさえしなければ、戦えると思っています」と雪辱に燃えた。

二松学舎大付攻略には、エース秋山正雲の存在を避けては通れない。藤田監督も「球の強さを持っている。あのストレートを打ち崩すのは難しい」と評した。それでも、勝つためには打ち崩さなければならない。「速いストレートに対して、いかに変化球を待てるか。一流ピッチャーとの対戦はそれにつきます。それができれば勝てるし、できなければ負ける」と語る。

見据えるのは、もう夏。「秋山君を打ち崩せなかったら、本田君は打ち崩せませんから」。今春の選抜でベスト8入りした東海大菅生のエース・本田峻也の名前を挙げる。昨夏、西東京独自大会の決勝で敗れた悔しさは忘れない。先輩たちの思いも背負い、佼成学園の戦いは続く。(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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