熊本市西区の地盤沈下 専門家会議が「工事原因」と答申

©株式会社熊本日日新聞社

地盤沈下に関する専門家会議の答申を受け、陳謝する市土木部の幹部=熊本市役所

 熊本市西区の熊本西環状道路建設現場近くの住宅地2カ所で地盤が沈下した問題で、市の専門家会議(会長・北園芳人熊本大名誉教授)は7日、工事が原因とする最終報告書を大西一史市長に答申。大西市長は「住民に迷惑を掛け申し訳ない。全面的に補償する」と陳謝した。

 地盤沈下は、同区谷尾崎町と池上町で発生。環状道路の橋脚基礎部分を掘削中に湧き出した大量の地下水をくみ出しながら工事を進めたため、地盤中の水が抜けて沈下したと結論付けた。

 市は、両地区の17軒で住宅の傾きや地盤沈下を確認。住民への補償について「生活に支障が出ている場合は応急対応する。今後の橋脚工事の影響が出る恐れもあるため、一段落してから住民と協議したい」とした。

 今後の工事について北園会長は「手間は掛かるが、掘り進んだら凝固剤を入れることを繰り返して湧水を止めるのが望ましい」と指摘。市は2025年度末としている池上インターチェンジ(IC)-花園IC間の完成目標について、変更はないとしている。

 大西市長は「今回の事例を教訓に、より細かな事前調査や情報共有を図るなど、再発防止に努めたい」と述べた。(山口尚久)