マー君不在でも盤石? 楽天則本昂の2戦2勝を石井監督称賛「すごく安定している」

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2勝目を挙げた楽天・則本昂大【写真:宮脇広久】

チームは開幕4カード連続勝ち越しで首位浮上

■楽天 6ー3 西武(7日・メットライフ)

楽天の則本昂大投手は7日、敵地メットライフドームで行われた西武戦に先発し、7回7安打2失点に抑えて今季2勝目。チームは西武を抜いて単独首位に立った。右ヒラメ筋損傷で開幕ローテから外れた田中将大投手の復帰登板は、最短でも15日のロッテ戦(楽天生命パーク)までずれ込む見通しだが、則本昂、涌井秀章、岸孝之の3投手が2戦2勝スタート。マー君の不在を感じさせない充実ぶりだ。

田中将ばりのギアチェンジが利いていた。則本昂は3点リードで迎えた5回、西武のドラフト4位・若林にプロ初本塁打のソロを献上。8番・鈴木、9番・山野辺にも連打を浴び、1点差に詰め寄られた。なおも2死一、二塁のピンチで、難敵の森を迎える。4球目までは外角へ変化球を続け、カウントを2-2とすると、5球目は一転、内角へ147キロの速球を投げ込み空振り三振。「逆転されたくなかった。どんな形でもアウトを取って帰りたかったが、三振という最高の形になった」とうなずいた。森はバットを地面にたたきつけて悔しがっていた。

7安打を浴びながらも、3番・森、4番・中村、5番・木村のクリーンアップは3度ずつの対戦で完璧に封じた。石井一久監督は「出力を出すべきところはしっかり出し、味方が取った点の中でピッチングをしている。すごく安定していると思う」と評した。

則本昂は「下位に連打を食らったところが課題」と反省したが、敵将の西武・辻監督を「クリーンアップには気の入れ方が違うでしょ。1番から9番まで全力でいくというのは、なかなかできない。警戒している打者には力を入れ、いい球を投げていた。やはり力がある」と脱帽させる頭脳的な投球だった。

6回2死二塁では、若林をフォークで空振り三振に仕留め、きっちり仕返し。この回を終えた時点で球数は108に達していたが、続く7回も続投し、7イニングを120球で投げ切った。就任1年目の石井監督は、メジャーで中4日・100球をメドに先発ローテをこなしてきた田中将を含め、先発投手には「中6日・120球」を求める方針を打ちだしてきた。その指揮官はこの日、「(7回を)行くべきか行かないべきか、すごく悩んだが、僕自身がテーマとして掲げているところで、しっかり投げてくれた」と目を細めた。

則本昂はルーキーイヤーから6年連続2桁勝利を挙げながら、皮肉にも破格の7年契約を結んだ2019年から2年連続で5勝止まり。今季は意地にかけても復活したいところだ。

田中将、涌井、岸、則本昂の先発4本柱は、通算勝利数の合計が538(今季開幕時点)に上る豪華さで、田中将1人が抜けても揺るぎない。チームは開幕から4カード連続勝ち越しも決めた。則本昂が「涌井さんも岸さんも連勝できていたので、僕も続きたかった。チームもずっと勝ち越していて、今日勝って決めたい気持ちもあった」と明かしたように、相乗効果が生まれている。このままシーズンの早い段階で独走態勢を固めても不思議ではない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)