可能な限り1人では行動しないで NY在住日本人に注意喚起

©株式会社日刊現代

ニューヨーク市のタイムズスクエアで開催されたStop Asian Hateラリー(C)ロイター

【ニューヨークからお届けします】

トランプ前大統領が新型コロナを「チャイナウイルス」と言い続けたことが原因とされる、アジア系アメリカ人に対するヘイトクライムはさらにエスカレートし、在住日本人の間でも不安が高まっています。

アジア系住人へのヘイトクライムは、パンデミックが始まってから今年3月まで全米で3800件報告され、日本人も被害に遭っています。特にジョージア州アトランタでアジア系女性6人を含む8人が射殺された銃撃事件は全米にショックを与え、多くの抗議行動が巻き起こっています。大坂なおみさんらセレブも抗議の声明を発表していることはご存じの通りです。

ニューヨーク市内でも今年に入って33件のヘイトクライムが起こり、昨年の27件をすでに上回っています。タイムズスクエア付近で白昼、65歳の女性が暴行されて大ケガをした事件は大きく報道され、ニューヨークに住む日本人の間でも不安が広がっています。

在ニューヨーク日本領事館はこうしたヘイトクライムに遭わないための注意を喚起。NY市警からのアドバイスとして「外出時は可能な限り複数人で行動する」「暴力事件などが発生しても感染への恐怖から周囲の支援が得られない可能性がある」「公共交通機関利用中には周囲の状況把握ができない恐れがあるので、決して携帯電話の画面を注視しない」などと呼びかけています。

アメリカ全体で6%、ニューヨーク市でも12%にも満たないアジア系アメリカ人は、おとなしく目立たない、どちらかというと無視されがちな存在だった一方で、歴史的にアメリカ人の仕事を奪った移民というイメージを持たれている場合もあります。それが「チャイナウイルス」の影響で怒りに変わっていることに、多くの在住日本人や日系人も戸惑いを隠せない状況です。

(シェリー めぐみ/ジャーナリスト、テレビ・ラジオディレクター)