新生DTMに“元王者”が続々参戦。メルセデスはパフェット、BMWはウィットマンを起用

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 2021年からFIA-GT3規定を採用して新時代を迎えるDTMドイツ・ツーリングカー選手権に向け、BMW陣営でM6 GT3を走らせるワーケンホルスト・モータースポーツは2度のタイトル獲得経験を持つマルコ・ウィットマンの起用をアナウンスした。一方、メルセデスも計7台が出場するAMG GT3のシートが確定し、ハウプト・レーシング・チーム(HRT)はマキシミリアン・ゴッツを、ミュッケ・モータースポーツはこちらも2冠王者のゲイリー・パフェットにマシンを託す。

 現在31歳で2014年と2016年に当時のチームRMGでDTMのドライバーズチャンピオンに輝いたウィットマンは、9年間戦ったシリーズに継続参戦するべく“Class1”規定のマシンに別れを告げ、GT3カーでのスプリント勝負に挑む。

 ウィットマン自身にとってBMW M6 GT3は勝手知ったるマシンであり、これまでBMWモータースポーツのドライバーとしてスパ24時間、バサースト12時間、そしてニュルブルクリンク24時間などで充分なマイレージを経験している。

 2018年にスパ24時間を制覇したワーケンホルストへの加入により、ウィットマンはファナテックGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS・エンデュランスカップのプロクラスでも、彼らのラインアップに加わることとなる。

「2021年のDTMで彼らとともに戦うのを楽しみにしているんだ。スプリントレース形式でBMW M6 GT3を走らせるなど、僕らにとって克服すべき新たな課題もある」と語ったウィットマン。

「それでも僕らはチームとして、プロジェクトが成功するためにすべてを捧げる覚悟だ。僕のことを知る人なら誰もが、DTMが僕にとってどれほど重要かを知っているはずだ。新たな周期に入った2021年のDTMで戦う決意はできているよ」

 一方、メルセデスAMGのカスタマーレーシング部門のサポートを得るHRTとミュッケ・モータースポーツのラインアップも発表され、前者はゴッツに加えてこれがDTMデビューとなるヴァンサン・アブリルの起用もアナウンスしている。

Walkenhorst Motorsport(ワーケンホルスト・モータースポーツ)から新生DTM参戦が決まったマルコ・ウィットマン
当時のBMW Team RMGで2014年のドライバーズチャンピオンを獲得したマルコ・ウィットマン

■「DTMへの復帰をとても楽しみにしている」と語ったメルセデスAMGのカスタマーレーシング部門責任者

 総計7台が投入されるメルセデスAMG GT3 EVOだが、2020年創設のHRTからは同チームでGTWCヨーロッパ・エンデュランスカップを戦うアブリルの参戦が決まり、その僚友にはチーム初加入の“24時間マイスター”ゴッツがシートを獲得し、2015年と2016年にミュッケ・モータースポーツとHWAで戦って以来のDTM復帰となった。

 そしてメルセデスの顔として2005年と2018年にDTMタイトルを獲得したパフェットは、4リッター自然吸気V8搭載時代から一足飛びに、GT3規定のDTMに舞い戻る形となった。

 もちろん、パフェットもスパ24時間やバサースト12時間でメルセデスAMG GT3 EVOの乗車時間を稼いでおり、この2チームに加えてグループMレーシングのダニエル・ジュンカデラ、ゲットスピード・パフォーマンスのアルユン・マイニ、そしてウィンワード・レーシングのルーカス・アウアーとフィリップ・エリスらは、すべて“Mercedes-AMG Team”の名の下に、ファクトリーサポートを受けての参戦となる。

「我々は皆、新しいDTMシリーズとメルセデスAMGのチャンピオンシップへの復帰をとても楽しみにしている」と語るのは、カスタマーレーシング部門責任者であるステファン・ウェンドル。

「30年以上前からDTMに関与し、メルセデスAMGはつねに強力なドライバーやチームとともに数えきれないほどの成功を築き上げてきた」

「1992年のDTM初タイトル獲得や、現在のブランドアンバサダーであるベルント・シュナイダーの数々の記録、そして別れのシーズンとなった2018年の非常に感情的なトリプルタイトル獲得まで、多くの忘れられない瞬間が含まれている」

「メルセデスAMGにとって、DTMでのサクセスストーリーとその次の章がどんな形になるかを知りたい。すべてのチームとドライバーが良いスタートを切ることを願っている」

ミュッケ・モータースポーツの18号車をドライブすることが決まったDTM2冠王者のゲイリー・パフェット
HRTでGTWCヨーロッパ・エンデュランスカップを戦う5号車ヴァンサン・アブリルは、これがDTMデビューとなる