【競泳】スキャンダルで成長 瀬戸大也「仮に五輪なくなっても目の前のことを一生懸命に」

男子200m個人メドレーで優勝の瀬戸(右)は2位の萩野と握手

競泳・日本選手権兼東京五輪代表選考会第6日(8日、東京アクアティクスセンター)、男子200メートル個人メドレー決勝が行われ、すでに東京五輪代表に内定している瀬戸大也(26=TEAM DAIYA)が1分57秒41で優勝した。

注目された萩野公介(26=ブリヂストン)とのライバル対決を制したものの「まだ、このタイムでは世界で戦えない。ここからさらにギアを入れて強化していきたい」と勝って兜(かぶと)の緒を締めた。

試合を終えた瀬戸は安堵の表情を浮かべつつ、今年夏の東京五輪への率直な思いを語った。
「今、大阪もコロナが急増して、すごく大変な状況になっている。今回こういった選考会も感染防止をしながらの開催で、本当に自分自身はアスリートとして試合があることに感謝しています」

昨年は私生活でスキャンダルを経験。謹慎中は試合にも出られず、自分自身と向き合った。「自分はアスリートなので五輪が開催されることを信じている」と話す一方で「もし仮に大変なことになって(五輪が)なくなったとしても、自分が今できること、目の前のことを一生懸命やることだけに集中してやっていきたい」とも口にした。

以前にも増して強くなっている王者。金メダルを目指しながら、もっと大切な何かをつかんだようだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社