【競泳】本番では〝初日〟に予選 400mリレー代表の池江璃花子「楽しみながら引っ張る」

女子100m自由形決勝を制した池江と2位の酒井(左)に3位の五十嵐(右)

競泳・日本選手権兼東京五輪代表選考会第6日(8日、東京アクアティクスセンター)、白血病からの完全復活を目指す池江璃花子(20=ルネサンス)が、女子100メートル自由形決勝を53秒98で優勝。400メートルリレーの派遣標準記録(54秒42)を突破し、400メートルメドレーリレーに続いて代表権を獲得した。

前半50メートルを26秒19の2番手で折り返した池江は、後半でトップに立つとリードを保ったままフィニッシュ。ターゲットにしていた「53秒台」をクリアしたが「3(53)秒8を目標にしていて3秒9だったので、もうちょっと行きたかった」と悔しさをにじませた。

しかし、同種目の派遣標準記録(53秒31)に及ばなかったことについては「個人はまったく狙っていなかった」と強調する。

それよりも上位4人がリレーメンバーとして代表入りし「5年前(リオ五輪代表)は全員で(派遣標準記録を)切っていない状態で五輪に行ったので、今回はすごくハイレベルな4人が揃ったと思う」と語った。

そんな400メートルリレーは、本番では競泳の初日にあたる7月24日に予選が行われる。病を乗り越えて大舞台のレースに臨む姿が世界中から注目を集めることは間違いない。

一方、池江自身は2度目の五輪出場となることから「初日の流れは日本チームにとっても大事。楽しみながら、特にリレーチームを引っ張っていけたらいいなと思います」と意気込んだ。

ただ、今大会ここまで2種目計6本のレースに出場した池江は「まだまだ体力が追い付いていない感じがしています」と自己分析するように、体にはかなりのダメージが蓄積している。それでも本番までの限られた時間で「どこまで体力をつけて課題を伸ばせるか」とレベルアップに意欲的。どんな形でもチームに貢献するつもりだ。

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