中日攻守の要・ビシエド離脱で〝本塁打0本打線〟に…根尾の先発起用にも影響か

戦線離脱したビシエド

開幕早々、ドラゴンズが大ピンチだ。中日は8日、上肢のコンディション不良を理由にダヤン・ビシエド内野手(32)の一軍登録抹消を発表。与田監督によれば「そんなに時間はかからないだろうなという判断なので。10日で戻ってこれる? うーん…。どうですかね。そこは回復も含めて様子を見ていきながらになるので。今の時点で何日とかは具体的には言えません」という。

ビシエドは打率、打点、本塁打のチーム3冠。開幕から12試合で中日が記録した本塁打はビシエドの放った1本だけとあって「ビシエドいなくなったの痛すぎる」「ビシエド抹消で、本塁打0本打線の完成か…」とSNS上ではドラファンの悲痛な叫びが続出し、OBや関係者の間からも「故障が長引いたらヤバい」と心配する声が相次いだ。

ビシエドは打線の中心だけでなく内野守備でも重要な役割を担っていた。得点力不足に悩む中日は強力リリーフ陣を中心とした守り勝つ野球が身上だが、チーム事情に詳しい関係者は「京田や阿部の送球が乱れてワンバウンドになってもビシエドがうまく捕球してカバーしていた。福田も下手ではないがビシエドがいないのは守りでも痛いよ」とゴールデングラブ賞一塁手の不在が与える影響を不安視している。

根尾がタイムリーを放った7日の「中日ーDeNA」戦(CBC)視聴率は今季最高の12・3%を記録(数字は名古屋地区、ビデオリサーチ調べ)。「一時の松坂投手みたいに(視聴率男に)なっている」「やっぱり根尾選手が打つと盛り上がります。根尾選手にたくさん打席が回るように中日の攻撃が長くなってくれるのが理想ですね」と地元放送関係者の間では盛り上がっていたのだが、ビシエド不在の本塁打ゼロ打線では与田監督もいつまでガマンして根尾の先発起用を続けられるか。

この日のDeNA戦(バンテリン)に2ー5で敗れて中日は5位転落。「早く追加点をとれればこういう形にはならなかったんでしょうけど」という与田監督だが勝負の3年目は、早くも暗雲ムードだ。

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