セブパシフィック航空、2020年通期は約506億円の赤字

セブパシフィック航空は、2020年12月期決算を発表した。純損益は222億フィリピンペソ(約506億円)の赤字となった。

売上高は226億フィリピンペソ(約516億円、前年比73%減)、旅客数は500万人(同78%減)、総飛行回数は41,804回(同71%減)となった。特に貨物事業は、売上高全体の24%を占めた。運航費用は434億フィリピンペソ(約990億円、同40%減)に減少した。

セブパシフィック航空では新型コロナウイルスの感染拡大前、1日約400便を運航していた。2020年3月19日に、フィリピン政府が強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)を決めたことから、全面的に運休。その後、6月3日以降、徐々に運航を再開している。2020年12月には、国内線を中心に1日76便を運航していた。2020年11月には、貨物専用機のATR72-500型機2機に加え、初の貨物専用機となるエアバスA330型機を導入したことで、長距離の貨物輸送が可能となった。

年度末時点での純資産は1,284.6億フィリピンペソ(約2,930億円)で、厳しい環境下でも十分な水準を維持しているとしている。また、今年3月には、フィリピン国内の銀行によるシンジケートローンで、約160億フィリピンペソ(約364億円)の10年間の融資や、転換優先株の上場いにょる約125億フィリピンペソ(約284億円)の調達を実施している。既存株主からも、約124.9億フィリピンペソ(約284.3億円)を調達している。

セブパシフィック航空は、フィリピン最大の航空会社で、アジアやオーストラリア、中東を結ぶ国際線25路線と、フィリピン国内線37路線を運航している。日本には2008年に、大阪/関西〜マニラ線を開設して乗り入れ、現在は東京/成田、名古屋/中部、福岡にも就航している。機体は単通路機を中心に74機を保有している。

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