元郵便局長詐取「退職後も局内で勧誘」 廃止証書 不正に手渡しか

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 長崎住吉郵便局(長崎市)の60代の男性元局長が顧客から10億円超をだまし取った疑いがある問題で、元局長が日本郵便の調査に対し「退職後も局舎内で勧誘していた」と説明していることが8日、同社への取材で分かった。同社は正当な業務を装って架空の金融商品を勧誘していた可能性もあるとみて調査を進めている。
 同社によると、元局長は2019年3月に退職。後任に息子が就いた。同社は「適切な調査を実施するため」として6日付で別の社員に局長を交代。息子は県内の別の郵便局に配置換えとなった。
 元局長は少なくとも1996年から約25年間、顧客や知人ら50人以上から架空の貯金を勧誘するなどの手口で10億円超を詐取した疑いが持たれている。
 元局長は現金を受け取った際、顧客を信用させるため、93年に廃止した金融商品「市場金利連動型定期貯金(MMC貯金)」の証書を、不正に手渡していた疑いがある。MMC貯金は高金利だったバブル期の定期貯金。内規では廃止後は証書は廃棄する決まりになっていたが、元局長は手元に残していたとみられる。
 この問題を巡っては県警が詐欺などの疑いで捜査を進めている。
 被害などに関する問い合わせは日本郵便九州支社お客さま相談窓口(電080.9890.8963)。