がんテーマに絵本 原因や治療法、子どもにも分かりやすく 長崎国際大の橋本特任教授

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がんをテーマにした絵本を出版した橋本特任教授=佐世保市ハウステンボス町、長崎国際大

 長崎国際大(佐世保市)の橋本健夫(たてお)特任教授(74)は、がんになる原因や早期発見の重要性を伝える絵本を出版した。小学校低学年が主な対象で、がん治療に用いられる先端科学への関心を高めてもらおうとの思いを込めた。
 タイトルは「ひるまにねむるイヌとネコのひみつ」。夢の中ではイヌやネコが本を読んだり人と話したりできる設定。肺がんになった祖父を心配する少女のために、5匹のイヌとネコが人間の夢の中に入り込み、がんの仕組みや治療法などを調べる。治すためには早期発見が重要なことや、喫煙は肺がんになる危険性を高めることなども調べて少女に伝える。
 橋本氏は1977年から長崎大教育学部で小中高の理科を担当。教育学部長や副学長を歴任し、関西国際大を経て2016年に長崎国際大に赴任した。
 がん治療では先端科学が用いられるが、小中学校の授業ではほとんど教えられていない。橋本氏は小学校の早い時期に先端科学に触れさせることが必要と考え、3年前から「がん教育」について研究している。
 絵本には、細胞の構造やがんの仕組み、予防、治療法などについて解説した保護者向けの「ウオーミングアップ読本」も付けた。予備知識を入れることで、絵本を読んだ子どもと一緒にがんについての理解を深めることができる。
 橋本氏は「子どもには非常に難しいテーマだが、ネコやイヌが活躍するストーリーで分かりやすいように工夫した。がんだけでなく、健康について日常的に話し合う家庭が多くなれば」と話した。
 990円。県内の書店やインターネット通販サイト「アマゾン」などで購入できる。