気象庁は9日(金)、エルニーニョ監視速報を発表した。
それによると、昨年夏から続いているラニーニャ現象は弱まりつつあり、ラニーニャ現象は春の間に終息する可能性が高く、(80 %)夏は平常の状態である可能性が高い(70%)。
2月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は-0.3℃で、ラニーニャ現象発生の判断に使用している 5か月移動平均値の 1月の値は -0.8℃ となり、7か月連続して -0.5℃ 以下となった。
太平洋赤道域の西部から中部に海洋表層を東進する暖水が見られ、今後も暖水が東進し、東部の海面水温が平年より低い状態は解消に向かうと考えられる。
エルニーニョ予測モデルでは、エルニーニョ監視海域の海面水温は春の間に次第に基準値に近づき、夏にかけて基準値に近い値で推移すると予測している。
以上のことから、ラニーニャ現象は春の間に終息する可能性が高く(80 %)、夏は平常の状態である可能性が高い(70 %)。
エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。