同期が続々昇格も… ロッテ・佐々木朗の“デビュー”に時間がかかるワケ

佐々木朗の“デビュー”はまだ先?

同期が次々に一軍昇格も「あの男」の育成計画にブレはない。ロッテのプロ2年目右腕・横山陸人(19)が9日に一軍選手登録された。

横山は専大松戸高から2019年ドラフト4位でロッテ入り。昨季は一度も一軍昇格がなかったものの、1年間体力強化に努めたこともあり、体重は入団時に比べ9キロ増。直球の威力も増したことから、今回の一軍昇格に繋がった。この横山の昇格で19年ドラフトでロッテに入団した選手のうち、まだ一軍登録経験がないのは育成2位の植田将太捕手(23)と1位の佐々木朗希投手(19)だけとなった。

となれば横山と同じように1年間、体力強化を図った「令和の怪物」の昇格時期が気になるところだが、こちらはもう少し時間がかかる模様。球団側が佐々木朗の「完全熟成プラン」を崩していないからだ。

佐々木朗は3月12日のオープン戦(対中日)でプロ初登板。以後は登板ごとにイニングと球数を増やし、9日の二軍戦(対西武)ではプロ入り後最長イニングとなる3回を1安打無失点に抑えた。だが球団首脳陣は長いイニングを投げぬく先発投手に育てる意向で、そのためにはもう少し二軍で場数を踏ませ、体力的な不安を完全払拭しようとしている。

井口監督も9日の西武戦前に佐々木朗について「今日もしっかりと抑えてくれて。3イニングいけましたので順調にいってるかな」と一定の評価をしつつも、今後については「もう少し3イニングでいく? そうですね。3と4と5と。まだまだですからね」と早期の一軍昇格には否定的だった。

順調に成長を続けているとはいえ、他選手とは扱いも期待も異なる怪物右腕。一軍デビューはそう簡単にはいかない。

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