使い道は? 何故必要? 声掛けで特殊詐欺防止 川崎署が2人に感謝状 「金融機関とコンビニ、最後のとりで」

感謝状を受けた武田さん(左から2番目)と吉田さん(同3人目)=川崎署

 特殊詐欺被害を防いだとして、神奈川県警川崎署は8日、横浜銀行大師支店(川崎市川崎区東門前2丁目)の営業課長武田雅直さん(49)、セブンイレブン川崎小田栄1丁目店(同区小田栄1丁目)副店長の吉田翔さん(27)に感謝状を贈った。

 武田さんは昨年12月23日、現金100万円を下ろそうとした80代女性に「使い道は何ですか」などと声を掛け、被害を防いだ。女性は孫を装う男からの電話で180万円を要求されていた。吉田さんは今年2月8日、電子マネー1万円分の購入に訪れた60代男性に「何で必要なんですか」と声を掛け、サイト利用料未納金支払いを装う詐欺だと疑い、警察へ通報を促した。

 青山利史署長は「金融機関とコンビニは被害を防ぐ最後のとりで」と謝意を述べた。武田さんは「情報を支店内で共有し、高額出金の場合は請求書を確かめたい」、吉田さんは「声掛けを徹底し、地域に愛される役割を担えるよう犯罪を防ぎたい」と話した。管内では昨年、特殊詐欺45件・約7300万円の被害があったという。

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