本庄高の遠方通学生徒支援 定住促進住宅、寮へ改修

町定住促進住宅の一部を改修し、新たに整備された生徒寮に入寮した本庄高の生徒

 国富町は、本庄高(中別府勇治校長、285人)に遠方から通学する生徒の負担を減らすため、町の定住促進向け集合住宅の一部を改修し、新たに生徒寮を整備した。入学式があった10日に新1、2年生4人が入寮。町によると同様の取り組みは全国でも珍しいといい、今後も部屋数を増やして同校への進学を後押しする。
 寮整備は近年、部活動に力を入れる同校側から相談を受け実現。築30年を超える同住宅は空き部屋が多く、高校生が入居し地域活動に参加することで、地元の活性化にもつながることなどから改修を決めた。
 寮は学校から徒歩10分ほどの場所にあり、3DKの2部屋を整備。1部屋当たり最大3人が共同生活を送る形式で、家賃は1人月4千円。生徒の入居へ向け、町は畳をフローリングに変えたほか、部屋にエアコンを設置するなどした。事業費は583万円。本年度の4人は2人ずつに分かれて入居する。
 同日は、生徒や保護者、地元区長ら約30人が参加し現地で入寮式を実施。入寮した1年の永野崇一郎さん(15)=高原町出身=は「剣道部に入るので、部活動に専念したいと思い入寮した。期待と不安が入り交じっているが、寮の仲間と仲良く高校生活を送りたい」と話していた。
 町財政課の担当者は「遠方から本庄高に通いやすくすることで、国富への定住や関係人口増加につなげていきたい」と話している。

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