芸妓衆 あでやかな舞 長崎・料亭花月で「春雨まつり」

あでやかな舞を披露する長崎検番の芸妓=長崎市、史跡料亭花月

 長崎検番の芸妓衆(げいこし)が唄や舞を披露する恒例の「春雨まつり」が10日、長崎市丸山町の史跡料亭花月で開かれた。県内外から訪れた常連客ら約100人があでやかな演目を楽しんだ。
 花月によると、まつりは幕末の小城藩士、柴田花守が花月を訪れ端唄の代表曲「春雨」を詠んだことに由来し、例年この時期に開催。春の雨の風情を詠んだもので、その場にいた芸妓衆が三味線で曲と振りを付け、全国に広まっていったという。
 芸妓衆は「春雨」以外にも、三味線の音色に合わせ「長崎ぶらぶら節」や「元禄花見踊り」などを優美に舞い、招待客は酒や料理と合わせ堪能した。中村由紀子社長は「長崎の歴史、文化を後世につなぐため、伝統行事として春雨まつりは続けていかなければならない」と話した。

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