【柔道】国際大会2連戦から帰国の原沢久喜 若い力の台頭に危機感も「肌で体感できたのはよかった」

オンライン取材に応じた原沢

柔道のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会、アジア選手権(キルギス)の国際大会2連戦を終えた東京五輪男子代表選手団が10日夜、羽田空港に帰国。GSアンタルヤで準優勝、アジア選手権では優勝を果たした100キロ超級の原沢久喜(28=百五銀行)が一夜明けた11日、オンライン取材に応じた。

五輪前最後の大会となるアジア選手権で優勝したことについて「GS大会に比べたらランクは落ちるが、勝ち切るのが大事。アンタルヤで悔しい思いもしたので、オリンピックに向けて優勝して締めくくれたのは良かった」とホッとした表情を見せた。

GSアンタルヤ決勝ではタメルラン・バシャエフ(24=ロシア)に敗れたことで「体のサイズは小さいが担ぎ技が得意で、いわゆる力が強かったり、変則な組み手をする選手とは違うタイプ。今回内股透かしで投げられて、うまさがある」と若い力の台頭に危機感を強める。

その分アジア選手権では「慎重になりすぎた」と反省の弁も口にしたが「外国人選手と7戦戦うことができたのはオリンピックに向けていい経験になった。実際に組み合ってみないと得られない感覚、力強さがあるので、そこを肌で体感できたのは良かった」と手応えを語った。

今後は海外での代表合宿が予定されているということで「メダル候補の有力選手が参加するという話もあるので、より実戦に近い練習ができる。自分の有利な状況に持っていかずに、相手の得意なところで組み合うなどを試したい」と腕をぶした。

改めて五輪に向けては「これからはより1日1日が大切になってくる。キャリアの集大成にもなるので、悔いなく当日最高の状態に持っていけるようにしたい」と気を引き締めた。

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