阪神ドラ6・中野拓夢が3安打の大暴れで初のお立ち台「チャンスをモノにしたかった」

ヒーローインタビューでファンの歓声に応える中野拓夢

阪神のドラフト6位ルーキー・中野拓夢内野手(24)が11日のDeNA戦(横浜)に「8番・遊撃」として2戦連続となるスタメン出場。決勝打となった左前適時打を含む、4打数3安打1打点の大暴れを披露した。

背番号51にとって横浜の地での週末はこの上ない〝初物づくし〟となった。プロ初スタメン、初打点、初盗塁をマークした前日10日の同戦に続き、この日は初の適時打、猛打賞に加え、お立ち台も経験。「正直うれしいの一言です。スタメンのチャンスをいただいたので何としてもモノにしてやろうという強い気持ちを持って臨みました。それがいい結果につながったと思う」と力強い表情で会心の一戦を振り返った。

井上ヘッドコーチは中野を「実戦向きの選手」と評価。「練習ではものすごく力を発揮するけど、試合になるとからっきしという選手が結構いる。ある意味、逆バージョンがいるとすれば中野はそういうタイプかもしれない」と新戦力の台頭に目を細める。

「中野も〝近本タイプ〟でマイペース。動じるようなこともないし、体格も大きくないにもかかわらず、振るっていう点で他の選手にないような、いいものを持っている。それが今のところはすごくいい方向に出ている」(井上ヘッド)。

打席数こそ少ないが、この日も活躍もあり、打率は5割2分9厘(17打数9安打)にまで上昇。憧れとする選手はロッテ・鳥谷だ。「鳥谷さんのようになりたいと思って(プロに)入った。何としても追いつけるよう、自分のプレースタイルを崩すことなくやっていきたい」と抱負を語った24歳。定位置の遊撃は木浪、山本、北條らがしのぎを削る激戦区だが、「目標は新人王。スタメンで(試合に)出ないとたどり着けない。いい準備をして試合に臨んでいきたい」と力を込めた。

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