【新型コロナ】症状、入院生活、家族の影響は…横須賀の男性が「感染記」電子出版 

新型コロナ感染の体験記をまとめた佐竹さん=横須賀市内

 新型コロナウイルスに感染し、入院を経験した横須賀市の会社員、佐竹敦さん(46)が体験記「新型コロナウイルス感染記」(アドレナライズ刊)を電子書籍で出版した。自身の体調や症状、入院生活に加え、同居する家族にどんな影響があるかなどがつづられている。

 佐竹さんは2月に発熱をきっかけに感染が分かり、当初は自宅で療養していた。胸の苦しさを覚え、基礎疾患があったことなどから感染判明の2日後に県の仮設医療施設に入院。体調は安定し、10日間で退院した。

 入院中から書き留めていた体験記では、自身の病状の変化や入院生活と共に周囲の大変さも詳しく記した。佐竹さんは高齢の母と医療従事者の妻の3人家族。濃厚接触者になった母と妻は、当初佐竹さんの自宅療養期間最終日の翌日から14日間、健康観察期間として自宅待機を求められた。また、妻は勤務先の医療機関から、佐竹さんが退院した場合も「完全に陰性と分かるまで同居は避けてほしい」と要請され転職も考えた。「患者本人よりも、周りにいる人が大変だと実感した」という。

 佐竹さんは後遺症などもなく、現在は感染前と変わらない生活に戻った。「コロナの感染は災害に遭うよりも可能性が高いと感じた。感染するとどうなるかを知り、自分の経験を役立ててほしい」と話す。

 同書はインターネット上の書店などで購入できる。495円。

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