松井珠理奈が卒コンで打ち明けた世界選抜女王前夜の涙「気持ちも体もつらかった」

ショートボブになった松井珠理奈(C)2021-Zest,lnc.

SKE48・松井珠理奈(24)の卒業コンサート夜公演「珠理奈卒業で何かが起こる!?」が11日、名古屋市内の日本ガイシホールで行われた。

アンコール後、ステージで珠理奈はメンバーが見守る中、卒業メッセージを伝えた。

珠理奈は「とうとうこのときがやってきてしまいました」と切り出し、「まずはメンバーにね、私は支えられてきました」と自身が初の女王に輝いた2018年の「第10回AKB48世界選抜総選挙」のエピソードを明かした。

珠理奈は「ナゴヤドームでやったとき、前日のリハーサルからすごい悔しくて。何でナゴヤドームでやるのに、SKEの曲が全然ないんだろうなって。なんかSKEっていつも損してるよなって。なんでこんな頑張ってるのに、届かないかな~とか。そんなこと思ってたら寝れなくて…リハーサルに出れなくて」と語ると、須田亜香里らメンバーはうなずきながら大粒の涙を流した。

「1人で部屋で泣いてて」と珠理奈。リハ不在を心配した全メンバーが部屋を訪れたといい、「メンバーがね。『珠理奈さん、なんでリハ行かないんすか』『カッコいい珠理奈さん見せてくださいよ』と、泣いてる私にみんな駆け寄ってくれて。それでみんなに引っ張られて、ナゴヤドームのステージのリハに立てた。下からみんないっぱい応援してくれて」と感謝。「もしあれがなかったら、もっと早く倒れてたし、たぶん総選挙にもいなかったと思います。それぐらい気持ちも体もつらかった」と涙ながらに振り返った。

そんな珠理奈を理解し、応援くれたメンバーがいたからこそ、卒業を決断できたという。

珠理奈は「私のことを一番分かってくれるのがメンバー。私の後をこうやってちゃんとついてきてくれるから。いつの間にかメンバーに引っ張られてきたんだなって思ったら、本当にみんなが頼もしくて…卒業を決められました。みんなありがとう」と投げかけた。

コロナ禍で声の出せない会場からは、この日一番大きな拍手が起こり「やっと素直な気持ちでしゃべることができました。たまにはいいよね、泣いてもね」と優しい笑みを浮かべた。

「みんなつらいことがあったり、嫌なことがあったり。自分のしたいことができない世の中になってきてる。けど、信じれば、誰かがそばにいれば。ファンの皆さんがそばにいれば、夢がかなう。13年間、皆さんがそう思わせてくれました。だからきっと今のつらい気持ちやモヤモヤしている気持ちも、みんなで信じて、みんなで手を取り合って心をつないでいけば、きっと明るい未来になるんじゃないかな。SKE48だけじゃなくて、48グループ、アイドルグループ、この世の中。また明るい未来が来たらいいなと思いながら、私も明るい未来に向けて、卒業したいと思います」と語り、メンバーやファン、関係者、家族らに改めて感謝の念を伝え、「これからもよろしくお願いします」と頭を下げた。

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