【野球】増居の好投に打線が応え、昨日の鬱憤を晴らす快勝 法大②

4月11日(日)東京六大学野球春季リーグ戦 法大2回戦 @明治神宮野球場

先制のホームを踏み、雄叫びをあげる橋本典

昨日の法大1回戦では法大のエース・三浦銀二(キャ4・福岡大大濠)に62年ぶり3度目となる記録的なノーヒットワンランを許した慶大。今季初勝利を目指して法大2回戦に臨んだ。慶大の先発・増居翔太(総3・彦根東)は走者を許しながらも緩急をつけた粘り強いピッチングで7回1失点と試合をつくる。一方、昨日無安打の打線は3回裏、橋本典之(環4・出雲)が慶大にとって今季初となる安打を放つと、2番・渡部遼人(環4・桐光学園)の二塁打で先制する。4回には正木、8回には下山の本塁打が飛び出すなど得点を重ね、終わってみれば11安打7得点。昨日の鬱憤を晴らし快勝した。

慶大バッテリー:○増居、橋本達-福井

法大バッテリー:●山下輝、尾﨑、古屋敷-大柿、村上

慶大本塁打:正木1号ソロ(4回)、下山1号ソロ(8回)

慶大出場選手

昨日は法大エース・三浦の前に歴史的敗戦を喫した慶大。意気消沈かと思われたが、試合後のベンチでは主将の福井章吾(環4・大阪桐蔭)を中心に次の試合へ切り替えようという頼もしい声が飛んでいた。慶大ナインが目指すのはあくまでリーグ制覇。昨日の敗戦を引きずっての連敗は避けたいところだ。チームとしての修正力が試される試合となった。

慶大の先発は増居。対して法大の先発は山下輝(営4・木更津総合)で試合が始まった。序盤、増居は味方の失策や安打で走者を背負う展開となるも、140km中盤の直球や120km台の変化球を織り交ぜる粘り強い投球で得点を許さない。一方の打線は法大・山下の140km後半の直球で押す力強い投球の前に安打を放つことができない。

増居の好投が光った

試合が動いたのは3回裏。7番・橋本典が今季チーム初安打となる中前打を放つとその後四球などで走者をためる。2死一、二塁のチャンスで2番・渡部遼が左翼への適時二塁打を放ち、先制に成功する。4回表、援護をもらった増居は先頭に二塁打を許しピンチを招くも、続く打者の犠打を三塁へ送球しアウトにする好フィールディングを見せ、ピンチを切り抜けた。

追加点が欲しい打線はその裏、先頭の4番、プロ注目の正木智也(政4・慶應)が左翼スタンドへ運ぶ本塁打を放ち2点目をあげると、5番下山も左前打で続く。相手のバッテリーエラーもあり2死三塁のチャンスをつくると、ここまで声でチームを引っ張ってきた主将の福井が中堅手の頭を越す適時二塁打を放ち3点目。冬にバッティングフォームを改造したという福井がその成果を見せる。

左翼席中段に飛び込む一発を放った正木

増居は6回に法大の3番・齊藤大輝(人3・横浜)に本塁打を許すも、7回までに11個の三振を奪う好投を見せる。その好投に、さらに打線が応えた。6回裏、チャンスで橋本典が内野安打を放つと、三塁手の送球エラーの間に追加点。続く8回裏には5番・下山がバックスクリーンへ飛び込む本塁打を放ち、5点目をあげる。その後、朝日晴人(環3・彦根東)が中前打、橋本典が猛打賞となる右前打で続き、相手のバッテリーエラーで6点目。そして、ここまで安打が出ていなかった1番・廣瀬隆太(商2・慶應)も7点目となる左翼への適時二塁打を放ち、この回打者一巡の猛攻を見せた。8回から増居に変わってマウンドに上がったのは橋本達弥(環3・長田)。勢いのある直球を中心とした力のこもった投球でしっかりと試合を締めた。

下山にも一発が飛び出した

無安打に抑えられた昨日の試合から見事な修正力を見せ、11安打7得点と打線が爆発。主軸の正木や下山など打つべき選手が結果を出し、昨日の鬱憤を晴らす今季初勝利を飾った。次は1週間空いて明大戦を迎える。堀井監督も非常に大事だと語る明大戦でも、しっかりと勝ち点を重ねたいところだ。

(記事:松田 英人、写真:林 亮佑)

打撃成績

投手成績


            

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