TGR TEAM ZENT CERUMO 2021スーパーGT第1戦岡山 決勝レポート

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2021 AUTOBACS SUPER GT Report

たかのこのホテル OKAYAMA GT 300km RACE第1戦 岡山国際サーキット

ZENT CERUMO GR Supra

#38 立川祐路/石浦宏明

◆4月11日(日) RACE
決勝結果 6位

 予選5番手と、手ごたえを課題をどちらも得た公式予選日を終え、TGR TEAM ZENT CERUMOは4月11日(日)のSUPER GT第1戦岡山の決勝日を迎えた。この日の岡山国際サーキットは晴天に恵まれ、2年ぶりのSUPER GTのレースを楽しもうと朝からは多くのファンがグランドスタンドを埋めた。そんななか、チームは決勝レースに向けて慌ただしくスケジュールをこなしつつ、午前11時55分から行われたウォームアップ走行に臨んだ。

 まずステアリングを握ったのは立川で、レースに向けたZENT CERUMO GR Supraのフィーリングを確認していき、5周をこなしてから石浦宏明に交代。終盤には1分21秒215というベストタイムをマークし、首位で決勝前最後の走行を締めくくった。

 気温19度、路面温度33度というコンディションで迎えたスタートでステアリングを握ったのは立川。1周目から5番手につけ上位をうかがっていく。ZENT CERUMO GR Supraはウォームアップも早く、前を行く#39 GR Supraとはつかず離れずだったが、6周目を過ぎる頃になるとGT300クラスのラップダウンが現れはじめた。

 タイトな岡山国際サーキットでの混戦のなかでも立川は冷静にラップダウンをかわしていくが、迎えた7周目、ヘアピンで立川の前の2台前方でクラッシュが起き、GT300クラスのマシンがヘアピンのイン側にストップ。レースはセーフティカーが導入される。

 リスタート後、上位陣の差はGT300との関係でやや開いたり狭まったりと変わっていくが、立川は週末わずかながら出ていたオーバーステアに悩まされながらも、後方から迫った#23 GT-Rからポジションを守っていく。レースは中盤を迎えていき、少しずつルーティンのピットストップのタイミングが近づいてきた。立川もピットと無線で交信しながら、そのタイミングをうかがっていく。

 そんななかレースが33周目を迎えた頃、1コーナーでピットアウトしたばかりのGT300クラスのマシンがスピンを喫し、イン側のランオフエリアにストップしてしまった。危険な箇所であり、セーフティカー導入の可能性が高い。セーフティカー導入前までにピット作業を終えなければ、現代の SUPER GTでは勝負権を失ってしまう。それまでにピット作業を行っていなかったほぼすべてのチームがピットインの準備をスタートさせた。時間は一刻を争う。

 TGR TEAM ZENT CERUMOでも、こんなときに備えオフの間準備を整えてきた。チームはすぐに立川にピットインを要請する。周囲もピットインするマシンは多く、狭い岡山のピットレーンは大混乱となった。ただ、ふたつ隣のピットだったGT300クラスの車両が自チームのピットをミスで通過し、スペースを空ける形になってしまったことから、ZENT CERUMO GR Supraは通常どおりの位置でピット作業を行うことができた。

 これまでのオフに磨いてきた作業で迅速にピットアウトしたZENT CERUMO GR Supraは、交代した石浦の手で、予想どおり導入されたセーフティカー明けにトップ集団を追っていく。ただ前半の立川同様、ややオーバーステアに苦しむことになってしまった。しばらくは5番手につけ、4番手の#39 GR Supraを追っていたが、少しずつペースに苦しみ、後方から#17 NSX-GTが迫ってきた。

 石浦はGT300クラスの車両等をうまく使いながら、#17 NSX-GTとのバトルを展開。GR Supra勢が上位を占めるなか、その一角を占めたいと戦いを続けていたものの、68周目のパックストレートで並ばれ6番手にドロップしてしまった。

 終盤、石浦の前方では#17 NSX-GTと#39 GR Supraの争いとなり、ZENT CERUMO GR Supraが接近することもできたものの、最後まで順位は変わらずZENT CERUMO GR Supraは6位でチェッカーを受けた。もちろんポイント獲得ではあるが、表彰台圏内を目指していただけに、やや悔しさも残った。

 とはいえ、新たな体制で臨んだ2021年、初めてのレースで得られたものは非常に多い。次戦以降にしっかりと活かしていければ、きっと目標には届くはずだ。チームの地元、富士スピードウェイで迎える5月の第2戦に向け、TGR TEAM ZENT CERUMOは気持ちを新たに岡山を後にした。

ZENT CERUMO GR Supra
ZENT CERUMO GR Supra

ドライバー/立川祐路
「レースペースは少し厳しいものがありました。前日から僕たちのクルマはウォームアップが良いので、序盤は前のクルマを攻めることができましたが、周回を重ねるごとにタイヤが厳しくなり、内圧も上がりグリップがなくなってしまいました。苦しい状況を無線で伝え、後半は調整できたと思いますが、それでも守るレースになりましたね。ただ昨年までとはクルマも大きく変えた状態でやっていますし、今回の開幕戦で初めてレースディスタンスを走ったこともあり、分かったこともあります。それを次戦に繋げていきたいですね」

ドライバー/石浦宏明
「昨年からセーフティカーが出たときに、すぐに入らなければ勝負権を失ってしまうのは何度も見てきたので準備はしていましたが、エンジニアがすぐに呼び戻してくれました。ピットは大混乱でしたが、比較的スムーズにピットアウトでき、あの混乱をくぐり抜けられたのは良かったです。ただ前半スティントの立川選手の頃から、少しオーバーステア気味でペースが上がらなそうなのは感じていました。そのためタイヤをセーブしていましたが、やはり途中からペースが苦しくなり、後方からライバルに迫られる展開となりました。最終的に防戦一方となり、苦しいレースとなりましたが、問題点などはすごく見えたレースでしたし、シーズンを考えると、悪くない開幕だったのではないでしょうか。表彰台には登りたかったので悔しさは残りますが、その分富士でしっかり結果を残したいと思います」

村田淳一監督
「体制が変わり初めてのレースとなりましたが、昨年までと比べると、もちろんまだまだ足りていない部分もあります。しかし、昨年と同様の位置からスタートできた開幕戦となりました。もちろんこの順位は納得できるものではありませんが、次戦に向けて良い材料をそろえられたと思います。また今回、セーフティカー導入前のピットインもすぐに判断を下すことができ、作業もスムーズに終え、トップ集団に近づくことができました。クルマが決まっていれば、トップ争いに絡むことができたと思います。長距離レースでは活きてくると思いますし、引き続き頑張りたいと思います。まずは次戦、さらに良い結果を残せるようにしたいと思います」

立川祐路と石浦宏明、ZENT Sweeties