台風などの集中豪雨に備え、平塚市消防本部は市消防署海岸出張所(同市菫平)に高機能救命ボートを配備した。救助活動が困難な浸水現場で、被災者を迅速に救えると期待されている。
市消防総務課によると、同ボートの配備は川崎市に続き県内2例目。平塚市が全国で災害救助体制の強化を進める国の制度を活用し、無償で貸与された。
全長約7メートル、幅約3メートルで、30馬力のエンジンが取り付けられている。定員20人で、船首から車椅子や救急ストレッチャーに乗ったまま乗船が可能。船底が補強されており、従来のゴム製ボートでは対応が困難ながれきや流木などが散乱する浸水現場でも活動できるのが特徴という。
集中豪雨などによって建物が床上浸水し、屋内に取り残された人の救助活動での使用を想定している。
同課は「平塚市は沿岸部に位置し、東西には川もあるので救助体制を強化した。広域連携も想定している」と話した。