被爆二世団体が海洋放出に反対 原発処理水、政府に要請書

 全国被爆二世団体連絡協議会は12日までに、東京電力福島第1原発敷地内にたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水について、海洋放出しないよう求める要請書を菅義偉首相と関係閣僚6人に送った。
 政府は13日の関係閣僚会議で海洋放出を正式決定する見通し。要請書では「国策で進めた原発で重大事故を起こした上に、大量の汚染水を発生させた」と強調。「放射能汚染と被ばくを強いる『海洋放出』に反対」として、海や空気中へ放出せずに政府や東電が責任を持って管理するよう求めた。
 12日に長崎市役所で会見した同協議会の崎山昇会長(62)は「放射線は、どんなに低線量であっても線量に応じて健康への影響が出ると認識している。自分たちの目が届く所で陸上保管すべきだ」と訴えた。

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