九州IR推進協が発足 行政、経済団体が共同宣言

共同宣言を読み上げる麻生会長(中央)=福岡市、ホテルニューオータニ博多

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致による経済効果を地域に波及させるため、九州の行政や経済団体でつくる九州IR推進協議会が12日発足した。同日、福岡市内で発足式があり、九州へのIR誘致を推進する共同宣言を発表した。
 同協議会は県が佐世保市のハウステンボスへのIR誘致を目指していることを踏まえて設置。九州経済連合会や九州地方知事会のほか、九州、県、同市の議会や経済、観光などの22団体で構成している。
 共同宣言では「アフターコロナを見据え、九州へのIR誘致を実現することで、九州を元気にし、次世代につないでいく」と明記。IRに必要な人材や物品などの地元調達確保や、九州全域の魅力発信を実行するとした。このほか、誘致の機運を高めるため、6月に佐世保市でセミナーを、10月に福岡市で決起大会をそれぞれ開催するスケジュールも確認した。
 同協議会会長に就任した麻生泰・九経連会長は「IRをわれわれの手で誘致し、魅力ある施設を作り上げ、経済効果を最大にしたい」とあいさつ。中村法道知事は「協議会を立ち上げ、官民連携した推進体制を構築していただき大変ありがたい」と述べた。
 IRを巡っては、県がIRを設置・運営する事業者の選定作業を進めており、3事業者(グループ)が一次審査を通過。夏ごろに1者を決定し、整備計画を策定する。国は全国の申請地域から最大3カ所を選ぶ。

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