7年前から誤った交通規制 鹿児島県警、交通違反53件を誤摘発

現場に設置されている「右左折禁止」の標識=13日、奄美市名瀬伊津部町

 鹿児島県警は13日、奄美市名瀬の市道付近の交通取り締まりで、2014年11月から計53件の誤った反則告知があったと発表した。右折可能な地点に「右左折禁止」の標識を設置し、右折車両を摘発していた。県警は反則金の返還や免許の回復など対応を進める。

 現場は同市名瀬伊津部町の県道と市道の交差点で、もともと右左折禁止の地点。12年ごろ始まった道路工事で通れなくなった右折を規制する必要がなくなり、県公安委員会は左折のみ禁止とした。県警は14年に工事が完了した際、本来の「右左折禁止」に戻す手続きをしていなかった。

 今年3月8日、奄美署の交通課員が気づいて発覚した。9日に県公安委が「右左折禁止」に決定を変更、現在は右左折とも通行禁止となっている。

 県警は今回の事態を受け、標識と公安委の決定の整合性を調査するよう4月13日付で全署に通達した。大川隆則交通部長は「誤った交通指導取り締まりが行われたことにおわび申し上げる。再発防止を徹底する」とのコメントを出した。

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