没後40年、今なお愛され続けるジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスの新たに発掘された1975年のバンクーバーでの完全未発表ライヴ音源『オン・ア・フライデイ・イヴニング』が、45年の時を経て6月18日に日本先行リリースされることが決定。あわせて、同作から「アップ・ウィズ・ザ・ラーク」の先行配信もスタートし、ヴィジュアライザーも公開されている。
Youtube:Bill EvansTrio - Up with the Lark Live at Oil Can Harry's, Vancouver, BC, 1975 (Official Visualizer)
今回の作品に収められているのは、晩年を代表する名盤『アイ・ウィル・セイ・グッドバイ』『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』と同じ、エディ・ゴメス(b)~エリオット・ジグムンド(ds)とのトリオによる、バンクーバーで1977年まで営業していた伝説のクラブ、オイル・キャン・ハリーズでの1975年6月20日のライヴ音源。
こちらは、当時カナダのCHQMでラジオ番組のホストをしていたゲイリー・バークレイのために録音され、彼の人気ジャズ番組CHQMで放送されたもの。
このテープは半世紀近くもの間、忘れ去られていたが、バークレイが自宅に持ち帰ったオイル・キャン・ハリーズでのエヴァンスの演奏を録音したテープが――ライヴ収録の先駆者的存在のエンジニア、レイス・ハメルによる、驚くほど高音質で存在感のある音源―バークレイの後所有者が2回代わった末にこの度発掘されようやく目を浴びることとなった。
Plangent Processes社による音声修復とグラミー受賞経験もあるポール・ブレイクモアによる緻密なマスタリングにより、45年以上経った今なお新鮮に聴こえる。
また、本作とほぼ同時にビル・エヴァンス史上初のレーベルを超えキャリアを網羅した5枚組CDボックス『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956–1980)』が6月25日にリリースされる。
Youtube:Bill Evans - Everybody Still Digs Bill Evans (Trailer)
『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956-1980)』は、リヴァーサイド、マイルストーン、ファンタジー、ヴァーヴ、ワーナー・ブラザーズ、エレクトラ/ミュージシャンのカタログを網羅し、トニー・ベネット、キャノンボール・アダレイ、ケニー・バレル、スタン・ゲッツ、ズート・シムズ、エディ・ゴメス、シェリー・マン、リー・コニッツなど錚々たるメンバーが参加したエヴァンスのリーダーおよびコ・リーダーとしての優れた名録音全61トラック収録。
また、同じくニール・テッサーが、エヴァンスの人生とキャリアについて、様々な人物への最新のインタビューやアーカイブをもとに解説し、ボックスセットの楽曲についても深く考察してたライナーノーツを掲載、貴重な写真なども入った全48ページのブックレットが付いている。
■リリース情報
ビル・エヴァンス・トリオ
『オン・ア・フライデイ・イヴニング』
2021年6月18日(金)日本先行リリース (デジタル・輸入盤:6月25日リリース) UCCO-45001 UHQCD(MQA)
¥3,300(TAX IN)
Bill Evans
『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956-1980)』
2021年6月25日(金)リリース (輸入盤5CDボックス+デジタル)