リオ五輪男子400メートル個人メドレー金メダリスト・萩野公介(26=ブリヂストン)が“メンタル面”の変化を口にした。
東京五輪代表選考会を兼ねた日本選手権では、五輪連覇のかかった400メートル個人メドレー出場を回避。出場種目を絞り、800メートルリレーと200メートル個人メドレーで代表切符を勝ち取った。14日のオンライン取材では「ホッとした感覚はある」と話した一方で「本番は五輪だと最初から思っていたので、ここからギアを上げたい。代表合宿が終わってから本番の五輪に向けて頑張っていこうと思う」とさらなる高みを見据えた。
リオ五輪後の不振が萩野を大きく成長させた。右ヒジを手術した影響もあり長らく低迷。どん底を味わったからこそ「自分に対する考え方が変わった。前はよくない意味で周りの目を気にしていた。今は背伸びしないで自分のできることを100%やることに集中している。前は自分の理想を追い求めて頑張っていたが、今は現実を伸ばしていくにはどうしたらいいかを考えている」と見栄を張ることはやめた。
東京五輪までは14日でちょうど100日となったが「今は自分の100を出し切ることに専念している」ときっぱり。復活を遂げた天才スイマーが新たな境地を開拓しつつあるようだ。