「10年禁漁」開始から1年、鄱陽湖に消えた魚が戻る 江西省

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「10年禁漁」開始から1年、鄱陽湖に消えた魚が戻る 江西省

研究者が最近、鄱陽湖の都昌松門山水域で定期的なモニタリング調査を行った際に発見したコイ科の淡水魚「䲘」。(資料写真、南昌=新華社配信)

 【新華社南昌4月14日】中国江西省にある国内最大の淡水湖、鄱陽(はよう)湖でこのほど、およそ10年ぶりにコイ科の淡水魚「䲘」(Ochetobius elongatus)が発見された。江西省水産科学研究所の王生辺(おう・せいへん)副主任が同湖の都昌松門山水域で定例モニタリング調査を行っていた際に見つけた。同湖で䲘の個体群が確認できなくなってから、すでに10年近くが経っていた。

 王氏は「この個体は体型がやや小さいことから、1歳前後と考えられる。長い間、姿を消していた䲘の個体数が回復してきていると推察できる」との見方を示した。

 䲘はかつて長江流域に広く分布していたが、個体数が著しく減少。王氏によると「最後に確認されたのは2012年だった」という。

「10年禁漁」開始から1年、鄱陽湖に消えた魚が戻る 江西省

鄱陽湖の都昌県磯山(きざん)村付近の水域にある廃棄漁船の集積所で漁船を解体するショベルカー。(2020年4月26日撮影、南昌=新華社配信/傅建斌)

 同省農業農村庁禁捕(禁漁)弁公室の詹書品(せん・しょひん)副主任は、魚の種類や数が激減した主な原因は漁業関連事業や水質汚染、乱獲にあると指摘した。

 長江の「二つの腎臓」と呼ばれる鄱陽湖と洞庭湖(湖南省)では生態系を修復するため、昨年1月1日から10年間の全面禁漁措置が導入され、漁業関係者は転職・廃業し、漁船や漁網は処分された。

 詹氏は「研究者は湖に網を入れて科学的モニタリング調査を行っている。以前は40~50匹しか網にかからなかったが、今は200~300匹かかるようになった」と述べた。

「10年禁漁」開始から1年、鄱陽湖に消えた魚が戻る 江西省

鄱陽湖の都昌水域の風景。(資料写真、小型無人機から、南昌=新華社配信/傅建斌)

 昨年6月には、同省九江市の水産科学研究者が鄱陽湖の火焔山水域で数百匹のエツの群れを発見。大規模なエツの群れが見つかったのは、およそ10年ぶりのことだった。

 省内を流れる贛江(かんこう)など5河川の各重点水域も、間もなく相次いで通年禁漁に入る。贛江の主流が流れる同省南昌市の市街区域では昨年、スナメリ6~8頭が戯れる姿を市民らがたびたび目撃した。

 詹氏は「スナメリは胎生で、ここ10年ほどの間、鄱陽湖では450頭前後で安定しており、昨年は最多で457頭が確認された。禁漁期間を守ることで、スナメリの数は700頭まで増えると見込まれる」と期待を示した。(記者/陳春園、陳毓珊)