貧打深刻… 与田竜に立浪和義氏“再登板”望む声

春季キャンプでの立浪氏

貧打が深刻な中日でOBの立浪和義氏(51)の“再登板”を望む声が出ている。14日の巨人戦に1―5で完敗を喫し、借金3は今季ワースト。投手陣はチーム防御率2・58と奮闘しており、ここまで苦戦を強いられている大きな要因は打線だ。

この日は2番に福留、4番にA・マルティネスを並べる攻撃型オーダーで臨んだが、9回に飛び出したA・マルティネスの一発で完封を阻止するのが精一杯。与田監督は「昨日よりは早い段階でスイングにいけたが、まだ仕留められない。その理由をしっかり考えないといけない」と頭を抱える。

チーム打率2割1分3厘、3本塁打、31打点、38得点(いずれも14日現在)は、いずれもリーグワーストの体たらく。パウエル打撃コーチは「まずは安打を打つ。塁に出なければ点は入らない。特にチャンスのとき。選手一人ひとりがもっと自信を持って打席に入ってもらいたい」と力説するが、なかなか効果は表れない。

そんな中、チーム内からは沖縄春季キャンプで臨時コーチを務めた立浪氏へのラブコールが高まっている。チーム関係者は「パウエルと栗原、村上(巡回)打撃コーチではなかなか好転しない。シーズン中の今こそ、もう一度立浪に見てもらいたい。キャンプで指導してもらっただけでは、ちゃんと浸透していないようだ。ロッテの松中臨時打撃コーチと同様に、シーズン中も含めて指導を継続した方が結果が出やすいと思う。不振に陥っている根尾や京田、平田らのために、もう一度アドバイスをしてやってほしい」と切望する。

以前ならOBの解説者らが試合前にグラウンドで選手にアドバイスを送ることも珍しくなかったが、現在は新型コロナ感染拡大防止の観点から、部外者のグラウンドへの立ち入り自体が禁止されている。それはミスタードラゴンズであっても例外ではない。ロッテ方式で球団から立浪氏に再登板を要請すればその限りではなくなるが、果たして…。

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