マスターズV松山英樹選手 ドライバーフェースに上越産チタン使用 日本製鉄直江津地区で製造

◇ティーショット安定に貢献

 日本人初のマスターズ優勝に上越のチタンが貢献―。11日(日本時間12日)まで米国ジョージア州のオーガスタGCで行われた、ゴルフのマスターズ・トーナメントで日本人初の優勝を果たした松山英樹選手(29)のドライバーに、上越産チタンが使われ、安定したティーショットに貢献したことが分かった。

 ドライバーは住友ゴム(本社・神戸市)製「SRIXON ZX5」。フェースに使用されているチタンは、日本製鉄東日本製鉄所直江津地区(同市港町2)で製造している。同社によると、採用されているチタンは軽比重、高強度、高弾性が特長。フェース面の肉厚差を小さくすることで、ボールに当たると大きくたわみ、安定した飛距離が得られるという。

松山選手のマスターズ優勝に貢献したドライバー「SRIXON ZX5」。右側のフェース部分にチタンが使用されている(日本製鉄提供)

 チタンは強さや軽さを備えているため、スポーツ用品の軽量化や高強度化といった改良に用いられる。同拠点では10年以上にわたりチタン製のドライバーフェースを製造し続けてきた他、2010年のバンクーバー冬季五輪女子モーグルで4位入賞した上村愛子さんのポールの素材となるチタンを生産した実績がある。

 日本製鉄は「地域の誇りの一翼を担うブランドとして、地場産業への貢献活動を一層強化していく」とコメントを出した。

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