ジャンクだけどヘルシーなファストフード 植物由来の原料でおいしさ実現 【にっぽん食べ歩き】

 ジャンクフードなどとさげすまれることもあるファストフード。だが、植物由来の原料に特化するなど「ヘルシージャンクフード」を掲げるファストフード店「2foods」が4月15日、東京・渋谷などに開店した。当初は3店だが、2024年までに100店、26年までに300店の展開を目指している。(共同通信=中村彰)

ソイチキンタツタドーナツサンド

 「ソイチキンタツタドーナツサンド」(テークアウト626円)の「チキン」は大豆から作ったソイミートだが、食感や歯応えは鶏肉そのもの。たっぷりのタルタルソースはビーガン仕様で卵を使っていないが濃厚で甘酸っぱく、低トランス脂肪酸の揚げ油を一層さっぱりと感じさせる。バンズは長時間低温で熟成発酵させた小麦粉で作ったドーナツ生地。ふわふわでかつ、もちもちだ。

 バーガー系はほかに卵を使わない「まるでたまごなドーナツサンド」(同518円)、「ソイミートタコスドーナツサンド」(同518円)などがラインアップ。カレーや丼、麺もそろえている。

4種のプラントベースドドーナツ

 4種類あるプラントベースドドーナツ(同356~518円)はバーガーのバンズと同じく低温発酵。寝かしている間にうま味が生まれ、特殊な揚げ方で吸油率を低く抑えている。ラズベリーや抹茶は鮮やかな色合いだが、着色料は不使用。卵や乳製品、白砂糖抜きだが、既存のドーナツに遜色がなく、甘党も満足する味だ。

食べる贅沢(ぜいたく)ごろごろフルーツティー

 ドリンクも充実している。「食べる贅沢ごろごろフルーツティー」(同842円)は大きめにカットされたフルーツをアッサム系の紅茶に投入。「オーガニッククラフトコーラ」(同レギュラー454円)は強めの炭酸にスパイスが刺激的。ノンカフェインで甘い炭酸飲料を飲む後ろめたさが軽減される。コーヒーはコロンビア産の自然栽培の豆を水出しで。ウーロン茶は台湾産だ。

ラボキッチン(東京・人形町)

 運営会社の東義和代表取締役CEOは「ビーガンやベジタリアンの方に限らず、『昨日は焼肉だったから、今日はヘルシーに』と気軽な感覚で食べてもらえたら」と話していた。店舗は渋谷ロフト店のほか、アークヒルズ店(六本木)、ラボキッチン(人形町)を出店。オンラインショップも始めた。

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