三崎魚市場の改修工事終了 窒素氷で鮮度保持、鮮魚に期待

改修を終えた製氷工場。鮮度が保てる窒素氷はパイプで漁船の待つ岸壁に送られる=三崎漁港

 三浦市の三崎魚市場の大規模改修工事が終了し、4月からは鮮度保持に効果がある窒素氷を導入した新しい製氷工場が稼働した。高レベルでの衛生管理と併せ、市は市場で扱う鮮魚の販路拡大につながることを期待する。

 製氷棟の2、3階にある製氷工場は「全国的にも珍しい」(市水産課)という窒素氷を作れる。酸素が入った通常の氷を詰めて運んだ魚は酸化するため鮮度が落ちる。一方、窒素を多く含んだ窒素氷を使うと鮮度を長期間保つことができ、商品価値が落ちないというメリットがある。

 しかし、窒素氷を作るには多額の設備投資が必要。今回は国から全体で3分の2の補助が受けられたため、実現できたという。

 改修工事は2018年12月から実施し、総事業費は28億6千万円。

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