浦井健治、2ndアルバムを語る! 「20th Anniversary Concert ~Piece~」も開催!

舞台を中心に活動している俳優、 浦井健治が、 3月24日、 2ndアルバム「Piece」(ポニーキャニオン)をリリースした。 1stアルバム『Wonderland』以来、 約5年ぶりとなるオリジナルソロアルバムは、 浦井の俳優生活 20 周年を記念した作品となっている。 2ndアルバムについて、 そして、 4月20日に予定されている2ndアルバムを引っ提げたコンサートについて、 浦井に話を聞いた。

アルバムには、 人気ミュージカルの楽曲をはじめ、 20 周年にちなみ、 約 20 年前に流行した邦楽ヒット曲、 3 曲のオリジナル曲と、 多彩なフィールドで活躍する浦井の、 11の“Piece=カケラ” が詰まっている。

「人と人とがつながることが難しいこの世の中で、 僕にできるのは歌声を届けること。 その歌をギフトにしたいと考えました。 タイトルはパズルの“ピース”と平和の“ピース”をかけています。 辛いことがあっても、 気持ちを新たに、 前を向いていこうというメッセージを込めて作りました。 たくさんの愛が詰まったアルバムに仕上がったと思っています」

全11曲の録音は5日間で行った。 「『この曲を録り直したい』と別日にお願いしたり、 『一音だけやり直させてほしい』と頼んだりと、 制作チームは、 僕のたくさんのわがままを寛大に受け止めてくれました。 感謝してもしきれません」そして、 「選曲や曲順も含め、 メッセージを込めて1つの作品として仕上げた」と胸を張る。 オリジナル曲は「明日への希望を届けられるような曲を入れたい」とお願いしたところ、 多くのデモ曲が用意されたそうだ。 「それがどれもすばらしい曲なんですよ。 これもわがままを言わせてもらい、 曲調の違う3曲を歌わせていただけることになりました。 どれもコロナ禍の今、 伝えたいメッセージが宿っている素敵な曲です」ミュージカル作品からのナンバーにも浦井のこだわりが詰まっている。 1曲目には「目を開いて」(ミュージカル『笑う男The Eternal Love -永遠の愛-』)を持ってきた。

「真実は何かと、 問いかける歌です。 韓国版で僕と同じ役(グウィンプレン役)を演じた俳優のひとりが、 ハイツェーでロングトーンで(曲を)終える音源を聞き、 ぜひやってみたいと思っていて。 この曲を最初に持ってきたのは僕にとって挑戦でしたが、 アルバムに残すことができて良かったです」。 「星から降る金」は、 浦井自身は出演したことがない、 ミュージカル『モーツァルト!』の楽曲だ。 選曲の理由について、 「マネージャーが『歌って!』と言ったから」と笑いをとりつつ、 「観ていていつも涙してしまうのが、 この「星から降る金』のシーンです。 作品のキモとなるシーンでもあります。 今回、 作品に関わっていない浦井が歌わせていただくにあたっては、 歌詞の中に出てくる“王子様”の目線を意識しました」と語った。

デビュー当時のヒット曲は、 Kiroro「Best Friend」とCHEMISTRY「PIECES OF A DREAM」をカバーしている。 「Kiroroさんの「Best Friend』は名曲中の名曲ですが、 歌ってみるとすごく難しくて。 頑張りました(笑)本来ふたりで歌う「PIECES OF A DREAM」はハモリの部分もひとりでやりました。 大変でした(笑)」

そんな浦井は、 デビュー20周年を迎え、 いまどんな心境でいるのだろうか。 「池畑慎之介さんが『仕事は10年続いたら本物』とおっしゃっていたことがすごく印象に残っています。 その10年という時間を2度経験し、 たしかにこれまでとは世界が変わって見えるようになりました。 たとえば、 以前は僕にとって別のものだったお芝居と歌が、 さまざまな出会いを通して一体化したんです。 どちらも民衆のもので、 根底は同じということに気づき、 歌うことのすばらしさを改めて実感しました」

そして、 今こそが新たな転換期だと強調する。 「そんなこともあって、 ゼロから声楽を学び直しました。 その巡り合わせのなか、 今回のアルバムが出せたことをとても幸運に感じています」なお、 4月20日には、 20周年を記念したコンサート「20th Anniversary Concert ~Piece~」が開催される。

「20年前は自分がソロコンサートを、 しかも東京国際フォーラム・ホールAで行えるようになるなんて想像すらしていませんでした。 昼公演は(ゲストの)井上芳雄さんに甘えきり、 夜公演は平方元基くんとふざけきる、 ……というのはジョークですけど(笑)、 コンサートに来て良かった、 コンサートによって何かが変わったと思ってもらえるような時間になればと考えています」「ここから先の10年でどうなっていくかが自分でも楽しみになってきた」と力強く語る浦井の20年の集大成、 ぜひ目撃したい。

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