〈糸魚川市長選・市議選〉糸魚川市長選立候補者に聞く〈下〉 人口減対策ビジョンは

◇夢育てる教育に力 米田徹氏

 人口減少、少子高齢化問題には、直接的なカンフル剤ではないかもしれないが、教育だと思っている。「0歳から18歳までの子ども一貫教育」「早寝早起きおいしい朝ごはん」、集中力・学力を育む「陰山メソッド」などに取り組んできた。ここで育った子どもたちが優秀、立派な夢を持って進んでくれれば、ここで子育てをしたいという人も出てくるのではないかという考え方。さらに力を入れていきたい。

 県立高校であっても支援していくべきと、目的を明確にした海洋高に支援してきた。糸魚川高と糸魚川白嶺高を一緒にすればいいという話は、駄目だと思う。どっちつかずになってしまう。2校にも、子どもたちがより夢に向かって進んでいける支援体制を取っていきたい。

 ジオパークは、地域振興、災害対応など、さまざまなことに生かせる多様性がある。これまで10年の歴史に磨きを掛けていきたい。

 全力で行動がモットー。それはこれからも変わらない。

◇関係人口で活力を 久保田郁夫氏

 人口減少、少子高齢化対策として「4万人市民を8万人へ」を掲げた。関係人口を増やす「セカンド市民」を創設する。わくわくする元気な糸魚川に向け、活力を呼び込む。

 問題提起として「避難地契約」を挙げた。首都圏、南海トラフなどで地震が起こるといわれている。万が一の時は糸魚川に移ってもらい、何もない時は生活を楽しんでもらう。

キーワードは「越境」。災害では公共事業が重要になってくる。宿場町のDNAを持った糸魚川。人づくり、まちづくりを進め災害に強いまちとして避難者らを迎える。

 出生率は落ちても、1人の子どもを大勢の大人が支えられるじゃないか、という逆転の発想は可能。個性や多様性の時代。子どもたちが多様な能力を身に付ける力に、大人たちはなれる。

 今は時代の踊り場。先人、先輩たちの思いは引き継ぐ。でも新しい糸魚川は、市民の皆さんと創っていく。リーダーではなく、シティ・マネージャーになりたい。

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