【三菱 eKスペースグレード比較】ベースグレードと最上級グレードの価格差23万円! その差は快適機能にあった

今や軽自動車はファミリーで使う人も多く、燃費だけでなく快適性も普通車並み。下手するとそれ以上ってものも多く存在する。だが、グレードにより肝心な快適装備が設定されていないなんてクルマも散見される。今回はeKスペースのベースグレードと最上級モデルの装備を比べてみよう。23万円の価格差には一体どんな秘密が隠されているのか!?

三菱 新型 eK X(クロス) スペース/ekスペース

価格差23万円! 街乗りメインならノンターボをオススメ

最上級グレードのTのみフロントグリルがブラック塗装となる。それ以外のグレードはボディ同色と、見た目も微妙に異なる

今回取り上げるクルマは三菱の軽スーパーハイトワゴン「eKスペース」だ。広い室内に加え、後席左右にスライドドアを備え、ファミリー層を中心に支持を集めるモデルである。グレードは3つ展開されており、最廉価のM(139万9200円)と最上級グレードのT(163万5700円)とその価格差は約23万円ある。

今回の趣旨とは多少ズレるが、そもそもエンジンに違いがある。最廉価モデルのMはノンターボエンジン、対してTはターボエンジンを搭載する。言うなれば前者は街乗りメイン、後者は高速道路やバイパスを運転することの多いひとにオススメというイメージである。

だが、やっぱりノンターボに軍配が上がり、街乗りでは30km/Lを叩き出すほど低燃費なのだった。

シートヒーターや後席の空調に違いが! 普段から後席を使うなら上級グレード

シート表皮は全グレードでベージュを基本としたデザインとなる

さて話を本題に戻そう。そう、この2台の内装装備の違いである。

インパネ自体には大きな差はないが、Mはマニュアルエアコン。たいしてTはフルオートエアコンが備わるという程度である。なんだエアコン操作が自動か、手動の違いか! なんて思うことなかれ、ここにも大きな違いが存在する。

シートヒーターは温度調整機能はない。だが、あるとないとでは冬場の快適性は大きく変わるのだ

中級グレードのG以上を選ぶと運転席と助手席にシートヒーターが備わるのだ。これは女性のみならず、男性にも嬉しい装備である。

全席で快適! サーキュレーターはかなり使えるゾ

ekスペースは先代モデルから後席用のサーキュレーターを装備しており、eKシリーズにとってはお馴染みの機能とも言える。それだけにデザイン性も考慮されており、後付け感のない自然な見た目も素晴らしい

空調の違いでもうひとつ加えると後席にも違いが存在する。G以上のグレードであれば後席用のサーキュレーターが備わるのだ。しかもプラズマクラスター付き!

いくら軽自動車といえども、スーパーハイトワゴンとなれば室内の広さはかなりのもの。だが、販売価格の上昇を抑えるためミニバンなどのように後席用のエアコンを付けるわけにはいかない。

助手席シートバックにUSBポートが備わる。こちらはグレード問わず全車標準となるのは、かなり嬉しいポイントだ

そこで白羽の矢が立ったのがサーキュレーターなのだ。前席のエアコンの風を後席に効率よく送り込むことによって、リアシートの乗員も快適に過ごせるという超優れものなのだ。

高速乗るなら絶対に選びたいマイパイロット! 最廉価にはつけられず

30km/hで走行中にステアリング右側にある緑色のスイッチ、そしてSETボタンを押せばシステムが起動。難しい操作が必要そうだが、いあって簡単なのも嬉しいポイントだ

昨今なにかと自動運転が話題に上っている。eKスペースも完全自動運転ではないものの、マイパイロットなるアシスト機能が存在する。これは高速道路やバイパスなどの自動車専用道路で、同一車線内であれば加減速とステアリングアシストを行ってくれると言うものだ。

マイパイロットは税込み7万1500円のオプション設定。だが、ベースグレードのMにはそもそも選べない仕様となっている。

実はマイパイロットを選べば、パーキングブレーキは

となる。一方でベースグレードのMはキック式となるという違いが存在するのだ。

後席の快適性を考えるとGとTがオススメ

今回はeKスペースのベースグレードと最上級グレードの装備を比べてみたが、同じクルマながらかなり違いが存在した。もっともMを選んでも衝突被害軽減ブレーキなどは標準装備となるため十分ではある。だが、空調などの機能を比べてしまうと、やっぱり上級グレードをオススメしたい。

週末にディーラーで実車を確認する際は、今回のようにグレードごとの違いをしっかりと確認してほしい。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

© 株式会社MOTA