登山シーズンを前に、山岳救助に携わる県警警察官ら10人が16日、伊勢原市大山で遭難者を想定した救助訓練を行った。伊勢原、津久井署員や本部地域総務課航空隊員らが参加。人命を最優先に、いざというときへの備えを確認した。
登山者が崖から滑落したとの想定で、署で山岳遭難救助隊員などとして活動する警察官が登山者役を背負った状態で、崖に見立てた高さ約10メートルの構造物をロープを使って降下したり、上昇したりした。危険箇所の把握を兼ねて大山の登山道のパトロールも行った。
伊勢原署によると、大山では2020年、前年比19件増の45件の救助事案があった。多くは登山初心者が道に迷ったり、疲労したりしたことに起因していた。同署大山駐在所でおよそ20年にわたり山岳救助に携わる北條保徳警部補は「登山は体調を整え、十分な装備をして楽しむもの。登山届も必ず提出してほしい」と話した。