【新日本】鷹木“夢舞台への切符を手に入る!” IWGP世界ヘビー級王座奪取し東京ドームで防衛戦

鷹木は熱い思いを口にした

新日本プロレスの鷹木信悟(38)が、原点の地から悲願を成し遂げる。5月4日の福岡国際センター大会でIWGP世界ヘビー級王者ウィル・オスプレイ(27)からベルト奪取に成功すれば、同29日東京ドーム大会でオカダ・カズチカ(33)とのV1戦を迎える。鷹木が特別な思いを抱くドームのメインとは――。

鷹木は「NEW JAPAN CUP(NJC)」決勝戦(3月21日)のリベンジを期してオスプレイに挑む。2019年6月のベスト・オブ・ザ・スーパージュニア優勝決定戦から続く名勝負の戦績は1勝2敗。「あいつはよく『レベルが違う』って言ってるけど、そんなことはみんな分かってる。世界中見渡してもあんなすごい選手はそういないと思うけど、プロレスは『すごいイコール強い』ではない。強さの面では負けてないと思ってるし、そういうものを福岡で見せたい」と闘志を燃やした。

福岡は04年10月にデビューした思い出の地だ。「父親が佐賀出身だから、九州男児の血も流れてるしね。レスラーとして生まれた場所で最高峰のベルトにたどり着くのも、なかなかドラマチックじゃない」と目を輝かせる挑戦者には、さらに大きな舞台も用意された。

福岡決戦の勝者は東京ドームでオカダとの防衛戦を行うことが決定済みだ。これは両国大会(4日)でオスプレイがオカダを挑戦者に指名するも、NJC1回戦でオカダに勝利している鷹木が強引に挑戦権を主張したことに起因する。

鷹木は「(3者が対峙した)両国で、ひと言もしゃべってないのにドームのメインが決まったことに対して俺は憤りは感じるけど、オカダの実績や知名度を考えたら当然のことなのかなとも思うしね」と、今にもあふれそうなジャイアニズムをこらえつつ、団体の決定に理解を示した。

ドームでオカダを挑戦者として迎え撃つことは大きな意味を持つ。18年10月に新日本初参戦を果たす以前は、毎年1月4日東京ドーム大会をスタンド席から観戦するのが恒例だった。「あれを見て、よし1年頑張るぞって思いでやってたから。そのなかでメインを飾ることが多かったのがオカダ。もちろん同業者として、そこで対戦するイメージは常に持ちながら見ていたよ。そんな場所で、王者が俺で挑戦者がオカダ? 実現すれば最高じゃねえか。願ったりかなったりの状況だよ」

だからこそ、夢舞台への切符を手に入れてみせる。「何年か前は夢だったことが、今は確実に目標になってるわけだから」と豪語したドラゴンが、団体の頂点へと一気に駆け上がる。

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