南西地域防衛「極めて重要」 防衛相、与那国視察

 【与那国】岸信夫防衛相は17日、与那国島を訪れ、国内最西端の西崎や島内の陸上自衛隊与那国駐屯地内を視察した。同駐屯地の与那国沿岸監視隊について岸氏は「我が国の防衛において極めて重要な役割を果たしている」と語った。その上で「南西地域の防衛体制の強化は引き続き極めて重要な課題と考える」と述べ、石垣島への陸自配備を進めていく考えを示した。

 岸氏は、記者団から与那国島から110キロほどの距離の台湾で、中国との有事が発生した場合の対応について問われると「特定の事態を前提とした仮定の質問には答えを差し控える」と明言を避けた。

 一方、菅義偉首相とバイデン米大統領の両首脳が同日発表した共同声明で、日米両国が台湾海峡の平和と安定の重要性を強調したことに関し「台湾は基本的価値を共有する大切な友人だ。台湾の平和と安定は国際社会の平和と繁栄にも結び付く」と述べ、中台間の平和的な問題解決を促していきたいなどと語った。

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