日米首脳会談で拉致問題解決申し合わせ 福井県内関係者評価「米国の協力は不可欠」

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会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(右)と菅義偉首相=4月16日、ワシントンのホワイトハウス(共同)

 菅義偉首相とバイデン米大統領が、初会談で拉致問題の即時解決を北朝鮮に求めると申し合わせた。福井県内の拉致問題関係者らは4月17日、「米国の協力は不可欠」と評価した上で、「拉致は2国間問題。解決するには、あくまで日朝首脳会談を目指すべき」と訴えた。

 拉致被害者の支援組織「救う会福井」の森本信二会長は「解決を求めていくことを日米で確認したことは前進」と指摘。一方で「北朝鮮に影響力がある中国とは、日米とも関係がよくない。中国との連携も重要」と述べた。「拉致は安倍晋三前首相の時から進んでいない」とも。「日本は強い意志で日朝首脳会談を実現してほしい」とした。

 「一番のポイントは経済制裁」と指摘するのは「救う会」副会長の島田洋一福井県立大教授。米与党民主党は北朝鮮や核問題に関して融和派が多いとし「制裁を緩和すれば、北朝鮮は日本を見向きもしなくなる。制裁を続けるよう、菅首相は繰り返しくぎを刺していくべき」と強調した。

 共同会見では韓国との連携にも言及した。島田教授は、北朝鮮との融和を最優先課題とする韓国の文在寅(ムンジェイン)政権について「制裁緩和をしたくて仕方ないはず」と説明。「韓国と米国の連携は注視が必要」と述べた。

 「救う会」の西岡力会長は「拉致を『重大な人権問題』として互いに確認したのは非常に意味がある」とした。バイデン大統領は共同会見で「中国がもたらす課題に連携して取り組む」と発言。その課題には人権問題も含まれており「拉致と中国の問題が同等であることを示しており、米国は、拉致問題でも簡単には譲歩しないと約束したことになる」と述べた。