トビカズラの蜜は甘い 佐世保・長尾半島で観察会

宮本センター長(左)の説明を聞く参加者=佐世保市、長尾半島

 国内で4カ所しか自生が確認されていないトビカズラの魅力を紹介する自然観察会が17日、佐世保市鹿子前町の長尾半島であった。参加者は、独特な形をした濃い紫色の花を楽しんだ。
 トビカズラは中国原産でマメ科の常緑ツル性植物。春になると花が鈴なりに咲く。2000年に九十九島のトコイ島で、熊本県に次ぐ国内2例目として発見された。07年、同町の九十九島ビジターセンターが人工授粉させて育てた4株を同半島に植栽した。
 観察会は午前と午後の2回開催。午前の部に参加した市民ら約20人は、宮本博文センター長の案内でセンターを出発。自然を満喫しながら半島公園まで約1.2キロを歩いた。
 参加者は見ごろを迎えたトビカズラの匂いを嗅いだり、写真を撮ったりしていた。母親と参加した市立中里小4年の高橋希実さん(9)は「花の形が独特でびっくりした。においはくさかったけれど蜜は甘かった」と話した。

 


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