アラバマ州バーバー・モータースポーツパークで開催されたNTTインディカー・シリーズ開幕戦。18日の決勝レースは、3番手スタートのアレックス・パロウがチップ・ガナッシ移籍後初戦でインディカー初優勝を挙げた。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、中団から抜け出せず13位で開幕戦を終えた。
ポールポジションのパト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)を先頭に90周のレースがスタートする。
しかし、オープニングラップでジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がスピンを喫し、数台が巻き込まれるマルチクラッシュが発生。ニューガーデンを含む4台がストップし、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)もマシンに大きくダメージをおってしまう。
8周目にレースは再開するも、翌周ジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ)が単独スピン。再びイエローコーションに。
ジョンソンはレースに復帰し、13周目にリスタート。オワードがトップをキープし、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)と続いていく。
18周を終えたところでオワードとロッシが1回目のピットインへ。トップに立ったパロウはプッシュし続けマージンを築くと、31周終わりでピットイン。オワードの前でコースに復帰する。
オワードは前を走るジャック・ハーベイ(メイヤー・シャンク・レーシング)を交わすとパロウを攻め立て、35周目にオーバーテイク。実質のトップを奪い返す。
前を走る車がピットインし、トップに立ったオワードは、パロウとの差を開き、5秒差となった42周終わりで2度目のピットイン。3ストップ作戦を選択しているオワードだが、ブラックタイヤの熱が入りづらくペースを上げることができない。
一方、パロウは2番手のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に10秒の差をつけてトップを快走する。
パワーも負けずと徐々にパロウとの差を詰め始める。パロウは61周を終えてラストピット作業となる2度目のピットイン。パワーも翌周に最後のピットインを行う。
2ストップ組に、3ストップのオワードがどこまで迫れるか。レースは終盤戦へ突入する。
66周を終えてオワードが最後となる3回目のピットイン作業を行う。パロウとは約8秒差の5番手でコースに復帰。
残り20周でパロウ、パワー、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)、そしてオワードの順に。
パワーは0.5秒近くまで迫るも、パロウは最後までリードを守り、インディカー初優勝を挙げた。
2位にパワー、3位にディクソン、オワードは5秒差まで迫ったが4位となった。
佐藤琢磨は、オープニングラップのアクシデントを切り抜け12番手にアップするも、トップ10内には入れず13位で開幕戦を終えている。
■NTTインディカー・シリーズ開幕戦アラバマ決勝レース結果
Pos. No. Driver Team Engine Laps SP
1 10 A.パロウ チップ・ガナッシ H 90 3
2 12 W.パワー チーム・ペンスキー C 90 4
3 9 S.ディクソン チップ・ガナッシ H 90 5
4 5 P.オワード アロウ・マクラーレンSP C 90 1
5 14 S.ブルデー A.J.フォイト・レーシング C 90 16
6 21 R.ヴィーケイ エド・カーペンター・レーシング C 90 14
7 15 G.レイホール レイホール・レターマン・ラニガン H 90 18
8 8 M.エリクソン チップ・ガナッシ H 90 6
9 27 A.ロッシ アンドレッティ・オートスポート H 90 2
10 51 R.グロージャン デイル・コイン・ウィズ・RWR H 90 7
11 60 J.ハーベイ メイヤー・シャンク・レーシング H 90 11
12 22 S.パジェノー チーム・ペンスキー C 90 15
13 30 佐藤琢磨 レイホール・レターマン・ラニガン H 90 19
14 3 S.マクラフラン チーム・ペンスキー C 90 12
15 18 E.ジョーンズ デイル・コイン・レーシング H 90 13
16 20 C.デイリー エド・カーペンター・レーシング C 90 10
17 29 J.ヒンチクリフ アンドレッティ・オートスポート H 89 24
18 4 D.ケレット A.J.フォイト・レーシング C 89 23
19 48 J.ジョンソン チップ・ガナッシ H 87 21
20 59 M.チルトン カーリン C 86 20
21 7 F.ローゼンクヴィスト アロウ・マクラーレンSP C 62 22
22 26 C.ハータ アンドレッティ・オートスポート H 25 9
23 2 J.ニューガーデン チーム・ペンスキー C 0 8
※編集部調べ