Red i Games制作ボードゲーム『雷轟』 浄興寺で全国大会 和の空気 勝負盛り上げ

 上越初のご当地ボードゲーム『雷轟(らいごう)』の全国大会「桜花杯」が17日、上越市寺町2の本山浄興寺で開かれた。

 雷轟は上越を拠点に活動する同人ボードゲーム制作サークル「Red i Games(レッドアイゲームス)」が制作。駒を積み上げて役を作り、点数を競う対戦ゲームで、冬の雷や桜、蓮(はす)など上越にちなんだ用語が多く盛り込まれている。クラウドファンディングでの支援呼び掛けや豪華版の発売などを経て、10日に普及版を正式発売した。

 初の大会イベントとなる桜花杯は同サークル内「雷轟プロジェクト」が主催。事前にオンライン体験会を開くなどして普及に努め、当日は県内外から14人が出場。2人組で予選に臨み、上位3組が決勝トーナメントで優勝を争った。

 ゲームは和風の世界観が特徴で、ゲームの雰囲気をより味わってもらおうと、同寺を会場に選んだ。予選は廊下に卓を並べ、境内の風景を目で楽しみながらプレー。決勝トーナメントは本堂内で厳かな雰囲気に包まれて行った。

予選は本堂廊下に卓を並べて実施。2対2のチーム戦で火花を散らした

 選手たちはペアとコミュニケーションを取ったり、相手チームの手を読んだりしながら真剣にプレー。一方で試合時間以外では他チームの選手ともゲーム戦略を語り合い、自主的に交流試合を行うなど、和やかな空気となっていた。

参加記念として、選手には名前を彫り込んだ木札を贈呈。裏面にはプレー内容に従って認定される段位が入る

 糸魚川市から参加した渡辺秀孝さん(39)は「これまでオンラインだったので、やはり対面でプレーすると楽しい。重要文化財の中でボードゲームができるとは思ってもみなかった。ゲームの世界観にぴったり」と話していた。

 プロジェクト代表の降旗太地さん(34)は「発売から1週間で期間が短いが、これだけの人が参加してくれてうれしい。参加者が笑いながら、励まし合いながら遊んでいて、雷轟制作に3年間をかけたかいがあった」と語った。

初の大会イベントに集まった選手とプロジェクトメンバー

 秋には第2回大会「蓮花杯」を予定。オンラインによる大会も5月に実施する。

© 株式会社上越タイムス社