『列島制覇 ―非道のうさぎ―』配信記念舞台挨拶!! コメディとバイオレンスが同居の本作、小沢仁志は苦手の歌唱に悪戦苦闘!?

[REPORT:柏木 聡(LOFT/PLUS ONE)]

第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞受賞の『ミッドナイトスワン』を監督した内田英治の最新作『列島制覇 ―非道のうさぎ―』が4/16(金)よりU-NEXTにて配信スタート。それを記念し、主役の小沢仁志をはじめ、片岡皇成役の新羅慎二(若旦那)、赤地みゆき役の真飛聖、大林拓海役の吉村界人、そして内田監督を迎え舞台挨拶が行われました。

合唱曲をバックに登場したことに対して小沢さんは「この曲だけは振りがあって、そのダンスの練習でどれだけ真飛さんに怒られたか。」と苦い思い出についてお話しされ、それを受けて真飛さん「役ですから。」返すという、“極道”テーマとしたVシネマでありながら笑いを誘いながら舞台挨拶はスタート。

コメディとバイオレンスが融合した本作に参加されたことに関して、小沢さんは「コメディとバイオレンスの融合というよりも監督に“歌ってもらいます”からと言われたことに驚きで。内容とかの話ではなかった。受ける仕事を間違えたんじゃないかと本当に思ったんだよ。」と物語よりも歌うことに困惑したそうです。新羅さんは「僕は極道一本という話だったので、逆に歌手なのに歌わないんだと思いました。」本日の共演者の中で唯一合唱に参加しなかったことに逆の驚きを感じたとのことでした。

今回はじめてご一緒することになった小沢さんと新羅さんをキャスティングされたことについて内田監督は「以前の作品で湘南乃風ファンのスタッフが居て、役者・新羅慎二についての話を聞いてお願いしました。演じている姿を見てミュージシャンは役者と通じるところがあるんだなと感じました。小沢さんにお願いしたのは僕が北野武監督作の『3-4X10月』が凄い好きで、その中でも一番好きなシーンが小沢さんのシーンなので、昔からご一緒したかったんです。」と念願の共演だったそうです。

合唱に挑戦したに関して小沢さんは「学生時代に先生に怒られたことを思い出しました。拓海との合唱シーンは本当にひどかった、監督からは『二人はひどい設定だから大丈夫』と言われてホッとしましたけど。」歌うことに対しての苦手意識は学生時代から持っているとの事でした。

主題歌も担当された新羅さん「撮影現場に見学に行った際にお話を頂いたんですけど、『故郷』でとお願いされてみんなが知っている曲なのでどうしようかと困りました。内田監督と話してポストパンクを意識したアレンジになりました。」と主題歌制作秘話を語っていただきました。

アクションシーンに関して新羅さん「僕は拳銃の扱いに慣れてないので小沢さんにレクチャーを受けました。凄い上手くて、プロだなとかんじました。」と感嘆されたそうです。

最後に改めて『列島制覇 ―非道のうさぎ―』という作品にしては、内田監督は「昨年公開された『ミッドナイトスワン』との作品ギャップを楽しんでいただければなと思います。」、吉村さんは「僕も全部見たんですけど、ドラマとしても面白いのでみなさんも楽しんでいただければと思います。」、真飛さんは「本当に話の続きが気になる作品で、皆さんもそうなると思います。この作品が1人でも多くの方に広がっていけば幸せです。」

新羅さんからは「バイオレンスとコメディはどうなるのかなと思ったのですが、うまくミックスされていて新ためて内田さんの力は凄いなと思いました。」、最後に小沢さんは「この作品は思い出深い作品で、衣装合わせで監督から『小沢仁志はいらないよ』というところから始まり、その戦いがありました。ありとあらゆる癖の強い役者たちの芝居の合唱を是非見てもらえたらと思います。」とそれぞれの思いを語っていただき舞台挨拶は終演しました。

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