北京のオフィスビル市場、賃料下落幅が縮小 米JLL

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北京のオフィスビル市場、賃料下落幅が縮小 米JLL

北京商務中心区(CBD)の高層ビル群。(2020年9月3日撮影、北京=新華社記者/鞠煥宗)

 【新華社北京4月19日】米不動産サービス大手のジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)がこのほど発表した2021年第1四半期(1~3月)の北京不動産市場回顧リポートによると、北京の商業用不動産市場は安定基調を維持し、各産業の賃貸需要は徐々に持ち直し、市場は回復の兆しを示している。

 借り手企業の拡充・移転需要が賃貸活動の回復を促し、市場圧力を一部緩和させた。好況が続くヘルスケア業界の拡充・移転は市場を活発化させている。IT企業は依然として市場需要の中堅を占め、賃貸場所はこれまでの科学技術産業集積地から市全域に広がっている。

 商業用不動産の賃料は第1四半期も下落が続き、前四半期比1.9%、前年同期比8.4%の落ち込みとなった。賃料の下落は数四半期に及んでいるが、下落幅は縮小した。同社の北京商業不動産部門責任者の張斯亮(ちょう・しりょう)氏は「直近数四半期、一部の貸し手が低い賃料を武器にテナントを誘致していたが、現在は高い賃料で安定した収益をあげている。市場需要の回復を受け、貸し手らは今後の市場に期待感を持っている」とした。「向こう数カ月、市場需要はさらに活発となり、市況とマインドも控えめな楽観に向かい、低賃料戦略は大きく調整することになる」と見込む。

 そのほかリポートは、投資家は北京の商業用不動産への投資に熱い視線を向けていると指摘。オフィスビル賃貸の需要が回復するにつれ、オフィスビル資産への投資も熱を帯びている。また、豊富なリテール資産の管理経験を有する運営会社もリテール不動産の買収チャンスを探っている。オルタナティブ投資の見地から、工業物流市場が注目を集めており、データセンター資産が人気だ。

 同社華北地域投資部門責任者の王剛(おう・ごう)氏は「取引可能な資産がより多く市場に出回るにつれ、投資家は市全域の投資先探しに意欲を示しており、北京市場の先行きに対する信頼感を表している」と分析する。また「北京は投資家に最も人気のある投資地域の一つであり、21年は投資市場のパフォーマンスが優れ、成約額は20年を大きく上回る」と予想する。