新型パジェロはPHEVになるハズだった!? お得意の4WD技術と超進んだ先進安全装備がスゴかった

残念ながら2019年に生産を終えた三菱 パジェロ。新型モデルの投入は期待できそうにないが、じつは2013年の東京モーターショーに新型パジェロのコンセプトモデルが発表されていた! しかもPEHVモデルで、今当たり前のように装備されている運転支援システムなど欲しい装備を全部載せしている超魅力的な一台だったのだ。今回はパジェロ復活を期待して、当時のコンセプトカーGC PHEVをみていこう!

三菱 GC-PHEV

ボディサイズ、内容から完全にパジェロ!

車内はコンセプトモデルらしい現実感のないデザイン。だが、随所にパジェロらしさも散見される。センターコンソール下部のモニターには4WDモードの選択画面などが表示される仕掛けとなっていた

GC-PHEVは2013年11月に開催された東京モーターショーで発表され、アウトランダーに次ぐPHEV第二弾モデルとして注目を集めたコンセプトカーだ。

全長4930mm×全幅1940mm×全高1980mmという大柄なボディと、スーパーセレクト4WDIIを進化させたS-AWCを搭載するなど、その内容はまさに新型パジェロに相応しい内容であった。それだけに待望のフルモデルチェンジを予感させたファン垂涎の一台だったのだ。

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ハスラーにレヴォーグが誕生! まさに名車揃いの2013年

2013年東京モーターショーで発表されたトヨタ FCVコンセプト

2013年の東京モーターショーは、スズキ ハスラーやホンダ ヴェゼル、スバル レヴォーグなど、現在の売れ筋モデルが多数発表された年。また、燃料電池車であるトヨタ MIRAI(ミライ)のプロトタイプにあたる「FCVコンセプト」が発表された。

水素を使用した燃料電池車が登場したことで、車業界が行う環境問題への取り組みは急激に進化。そんな中、GC-PHEVを発表することで、三菱はPHEV技術をアピールしたのだ。

今の三菱車に共通するデザイン! 今当たり前の先進装備も超充実だった

フロントフェイスはデイランプを上方に設置し、バンパープロテクター内部にヘッドライトを内蔵するという斬新なフロントフェイスを採用。現在のアウトランダーやデリカD:5などに採用された「ダイナミックシールド」に共通している部分が多く、GC-PHEVの力強いデザインは脈々と受け継がれている。

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現在でも十分通用する先進安全装備がスゴい

アダプティブクルーズコントロールはステアリングスイッチで操作する。ほかにも当時珍しかったカメラを使用したサイドミラーを採用するなど先進性もピカイチであった

2013年当時は、今ほど予防安全に注目が集まっていなかった。

だが、GC PHEVは衝突被害軽減ブレーキはもちろんのこと、アダプティブクルーズコントロールなどを搭載。2021年の現在でも通用する先進装備が備わっていたのだ。

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4代目パジェロは2006年にデビューするも、その内容は1999年に登場した3代目パジェロとほとんどの部分を共有していた。そのためGC PHEVは実に20年以上ぶりのフルモデルチェンジか? と期待されたのだ

そして、GC-PHEVの大柄なボディと4WDシステムは、新型パジェロに継承されるものだと思われたが、残念ながら新型は出ないままに生産を終了してしまう。

今のところパジェロ復活の確かな情報はない。だが電動化が叫ばれている今だからこそ、アウトランダーPHEVなどの知見を生かした“三菱らしい”名車を復活させてほしいところ! 今後のパジェロの動向に注目だ。

【筆者:MOTA編集部】

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